月別アーカイブ: 2007年9月

農産物直売所とPOSシステム

朝から団地の一斉清掃、午後は集会所の開所式と慌ただしい一日でした。しかも雨でした(>_<) 今朝の朝日新聞の「列島360°」で、農産物直売所がPOSシステム(販売時点情報管理システム)で売り上げを伸ばしている地域が紹介されていました。昨日の午後、伊勢のスーパーの直売所コーナーで野菜のほとんどが売り切れていたのを目の当たりにしていたので「これはいける!」と思いました。高齢化が進む農産物の産地ですがPOSシステムの便利さに気づいて経営感覚が生まれたというエピソードがいい。POSシステムをリアルタイムで使い始めたのはコンビニだと思います。でも、コンビニのリアルタイムの上を行く農産物直売所の活気です。いつか訪れてみたい。 少し前からGarageBandをいじっているのですがその“真価”がどうもよくわかりません。音楽作りは一からと思っている私には既成のモチーフをつなげていくGarageBandはなじめません。ちがう使い方もありそうですが、音そのものにも満足していないのでもはやこれまでかと思います。音はYAMAHAのXGが身体にしみついています。そして五線紙に音符を並べる音楽作りをしていくまでです。IntelMac+BootCamp+WindowsXP+SOL2に心がぐらりとしていますがLeopardが出ないことには一歩が踏み出せない。

ジョン・ルイスのバッハを聴きながら

ミャンマーで日本人カメラマンが射殺されたことが国際的に大きく取り上げられてせめてもの弔いだと思っています。紛争地域で取材するカメラマンでいちばん有名なのはロバート・キャパだろうか。スペイン内乱中の「崩れ落ちる兵士」で有名になりました。戦争の写真がマスコミで大きく取り上げられたのはベトナム戦争でした。当時、戦争の取材に大きな制限はなかったようで、最前線や兵士の素顔の映像が送られてきました。凄惨な映像もたくさんありましたが、酒井淑夫の「より良きころの夢」はたいへん印象的な1枚でした。豪雨の中、雨具を纏って眠りにつく兵士の姿は心身を憔悴し尽くす戦争の非人間性を如実に伝えています。この写真で彼はピュリツァー賞を受賞しています。
戦場のカメラマンたちの横顔は石川文洋の『戦場カメラマン』(朝日文庫 1986)に詳しい。カバーに開高健がこう書いている。「石川文洋君は・・・つねに右の眼は熱く、左の眼は冷徹でありつづけた。」言い得て妙だ。石川文洋の本は読み応えがあります。インドシナの政情分析が現地を知る彼ならではの記述であることに加え、ヒューマニズムにしっかり支えられた彼の眼差しが読む人を惹き付けるのだ。沢田教一と一ノ瀬泰造、外国人ジャーナリストとのエピソードはたいへん興味深い。
昼過ぎにCDと本が届きました。本は渡部さとる『旅するカメラ2』(えい文庫 2004)です。彼もまた文筆家で繰り返し読んでしまいます。この中でFUJIFILMのコンパクトカメラ FUJI HD-Mが取り上げられています。HDのネーミングの通り、ハードな使用に耐える防水カメラです。このカメラは私も19年前に新品で買って今も時々使っています。距離計は目測ですが、不思議とピントをはずしたことがありません。ISOはDXシステムではなく手動で設定するので制限はあるものの露出補正もできます。渡部さとるはパリ・ダカールラリーを撮っていたカメラマンからこのカメラを紹介されたと書いています。私もプロカメラマンから「水深3メートルはいけるよ。距離計は目測だけどね。」と教えてもらって買いました。でも、いちばんの強みはレンズかも知れません。FUJINONの名に違わない描写は特筆すべきものがあります。『旅するカメラ』の作例でもベルビアとの相性もよく際立ったクリアな色調がわかります。ところで、水中のピントの目測での合わせ方ですが、水中で見た目通りなのです。そう言われてみればそうだと思うのですが、陸で考えているとなかなか腑に落ちなかったことを思い出します。
本といっしょに届いたCDはジョン・ルイスのバッハ「平均律」VOL.2〜4の3枚です。VOL.1の録音は1984年で、CDを買ったのははやりその頃だと思います。それから20年、CDの価格も半額以下となっていることがわかって買いそろえた次第です。音楽を楽しみたいとき、うれしいことがあったとき、疲れ切ったとき、いつでも聴けるのはジョン・ルイスの「平均律」です。「ゴールドベルグ変奏曲」もグールドとともにキース・ジャレットのハープシコードが好きです。ジャズピアニストが弾くバッハがこんなにも魅力的なのはどうしてだろうと思うのだ。
夜は映画「ミス・ポター」を観に行きました。ビアトリクス・ポターはピーターラビットの生みの親です。映画館の広い銀幕に映し出されるイギリスの湖水地方の美しさは圧巻ですが、彩度を抑えた色調は好感がもてました。フィルムはFUJIFILMでした。あと、音楽の音色がすごくきれいで、この映画館のオーディオシステムはこんな音だったのかと自分の耳を疑うくらいアコースティックな印象でした。

カメラマンの死

ミャンマーの反政府デモで政府側が発砲した流れ弾が当たって取材中の日本人カメラマンが亡くなったとのことだ。ニュース配信会社の契約カメラマンらしい。私は報道写真に関心があってこの種のニュースに敏感にならざるを得ない。インターネットや放送ネットワークがいくら普及してもニュースは現場でしか取材できない。インターネット上のニュースも配信元は新聞社がほとんどだ。新聞の購読数がかなりのペースで減ってきているらしいが、インターネットで配信されるニュースはそのほとんどが新聞記者の取材によるものだ。現場で記者が自分の目と耳で取材して記事を書き、カメラマンが自分の指でシャッターを切るというごく当たり前の報道の姿はもっと大事にされるべきではないのか。また、フリーランスのカメラマンの死と大手報道機関のカメラマンの死の事後対応にちがいがあってはならないと考える。郡山総一郎『気づいたら、カメラ馬鹿』(えい文庫 2006)にこうある。「しかし、日本人が読む物ならば、同じ日本人取材者の「視点」が大切なのではないかと、僕はいつも思っている。それに記事なら隣国でも書けるかもしれないが、写真は現場に行かなければ撮れない。でも危険だから社員は行かせず、他の通信社や日本人のフリーランスから購入しているのが現状だ。これは「日本のマスコミ」だけに限られるといっていい。」飛躍するようだが、何事も現場主義でありたいと思うのだ。

中秋の名月とマーラー

今夜は中秋の名月で天空にぽっかりと明るい白い月が浮かんでいます。帰路、FM放送でマーラーの交響曲第7番を聴いていました。久しぶりに聴くマーラーは今夜の空のように澄んでいてただただ美しい。とくに弦の音が空に吸い込まれるように伸びる感じがいい。帰って聴いたのはマーラーの交響曲第5番第4楽章アダージェットと交響曲第10番です。すごくなつかしい音だ。しばしマーラーに聴き耽る。(でも、何か変だ。バイオリンが右から聴こえるではないか! スピーカーを左右逆につなげていたのでした。)
アルティザン&アーティストからバーゲンセールのダイレクトメールが届きました。今週の木曜日と金曜日とのこと。行けない(>_<)

作品たち

写真が趣味の方から作品をいただきました。ヨットハーバーに停泊したヨットのマストやワイヤーが夕日に黒く浮かび上がる作品で、構図も露出もピントもこれ以上のものはないというくらい決まっていてしばし見入ってしまいました。フジクロームのダイレクトプリントなのでリバーサルでしょう。額縁に入れてリビングに飾りました。そういえば私はしばらく作品とよべるものを仕上げていません。いい刺激となりました。
その額縁を買いに市内の全国チェーンのカメラ店に行ったところ、シグマの「ダカフェ日記のレンズ選びブック」が山のように積んであってびっくりしました。あれほど探してもなくて名古屋でやっと見つけたのに、今頃、市内のカメラ店にふた山もあるなんて! しかも、あまりもらい手もなさそうで積んだ山がくずれかかっていました。このあたりではブログ「ダカフェ日記」はあまり知られていないのだろうか・・・せっかくなのでまた1部もらってきました。何度見ても尽きない写真たちです。これも作品ですね。
自宅近くに黒い稲穂の田んぼが1枚あります。古代米だと思いますが初めて見たときは異様な感じがして驚きました。今日はその田んぼの畦に赤い彼岸花が咲き始めていて、緑の葉と黒い稲穂、そして赤い彼岸花が不思議な光景を作っていました。
NPO法人全国コミュニティライフサポートセンター(CLC)の活動がここのところ私の関心事のひとつです。来月には大阪で全国校区地域福祉活動サミットが、富山で第3回地域共生ホーム全国セミナーが開催されます。富山のセミナーはぜひ参加したいとスケジュールをやりくりしています。

「マーサの幸せレシピ」

慌ただしいウィークデーが終わって今日からまた3連休です。先週の3連休3日目はさすがに腰やら背筋が痛くて部屋の整理も残りの1割がなかなか進みませんでした。やっと終えたというところです。夕方から細々した買い物に出かけました。巻き取りタイプのUSBコードやヘッドホンを調達しました。ヘッドホンはいくつか試聴してオーディオテクニカのAIRシリーズの安い方から2番目にしました。最も値段の高いモデルは本体が天然木の無垢材でできていて、なんと、5万円! 試聴するとヘッドホンとは思えないやわらかい音でした。このシリーズはどのモデルも耳に当たる部分が大きくて横10cm×縦11cmもあります。パッドはファブリックでふわふわしています。音源が耳から遠いので耳に優しくて聴き疲れがしないように思って決めました。シンセの打ち込みでいちばん疲れるのが耳なので長時間の制作に使えるヘッドホンが欲しかったのです。iTunes+USBオーディオインターフェイスで聴くとねらい通りの音で満足です。PowerBook+ヘッドホンと比べてダイナミックレンジが格段に広いし音に厚みがあります。音の分離ももちろんですがそれぞれの音の定位がいい。まるで別物に聴こえます。編曲と演奏の意図を考えてしまう。聴く人を幸せにする音です。少々録音がよくなくても聴けてしまう。でも、音の特徴はこれといってないというナチュラルです。だから録音技術が浮き彫りになります。こうなると「ベスト録音盤」を探したくなります。その時間はありませんが・・・
今日はアテンザを洗車してオイル交換に行って来ました。洗車は半年ぶりで、夏の間に付着した虫の痕をコンパウンドで落とすなどして秋支度です。ディーラーにオイル交換に行くとマツダスピード・アテンザの中古が置いてあってのぞきこんでしまいました。まだ新車同然で18インチのホイールでちょっと腰高に見えるスタイルは迫力がありました。キーボードが載らないのが残念!
映画「マーサの幸せレシピ」をレンタルして来ました。料理のシーンに期待してレンタルしましたが音楽に惹き込まれてしまいました。これはキース・ジャレットのピアノだとすぐわかりました。半音で上行する“語り口”は彼ならではのもの。そして、ネットで調べるとアルヴォ・ペルトも音楽を担当しているとか。アルヴォ・ペルトは「現代音楽」の作曲家で、お洒落な映画の音楽に流れるのも斬新でいい。久しぶりに手持ちのアルバム「TABULA RASA」を聴きました。ジャケットをよく見るとキース・ジャレットの名前もあって驚きました。音楽ばかり聴いていたので明日はストーリーを楽しみながら観たい。

“スタジオ”まであと一歩

朝からずっと部屋の模様替えをして“スタジオ”を作りました。キーボードをケースから出してアンプにつないでいつも弾けるようにしたり、シンセサイザーとThinkPad535Eをつないでセッティングしたりと、いつでも使えるようにしました。ギターアンプも然り。エレキギターもケースから出してスタンドに立てておこうかと考えています。ヴァイオリンとサックスはケースです。本棚に並んだ30年余かけて集めた本たちにも囲まれてしばし幸せに浸っていました。そう、今日は掃除と模様替えしかしませんでした。掃除さえしていればいいという一日で、それに気づいたのが昼過ぎで、すごくほっとしました。こんな日は何年ぶりかとしみじみ思いました。模様替えが9割終わった部屋でMacに向かうのもまたとないひとときです。もう少し整理したら誰か招いて音楽談義をしたくなります。スタジオまであと一歩です。
昨日書店で長居して買った本は、渡部さとる著『旅するカメラ』(えい文庫 2007)です。(「木偏+世」の字が出ない!)Canon EOS 5Dの描写についてこれほど的確な表現をしている例を他に知りません。「果物屋のりんごやバナナが丸みを帯びて写っている。作り物ではなく、本物の感触が感じられるようだ。デジタルでは不可能だと思っていた曖昧な表現ができる。」 ブログ「ダカフェ日記」も5Dの広告の作例も5Dでなければ得難い画像だと思っています。5Dはデジタル初の名機ではないのだろうかとさえ思う。
今夜はただただ優しい音楽を奏でたい気分です。

楽器・・・

第10回三重県障がい者スポーツ大会に行きました。会場は三重県営総合競技場(陸上競技場)です。今日はにわか雨と9月の強い日差しが目まぐるしく入れ替わる一日で選手も役員も応援もたいへんでした。障がいのあるなしに関係なくスポーツはいいものです。参加者が少なく感じて残念に思いました。

帰りに寄った伊勢の大型書店は久しぶりで小一時間いました。音楽の雑誌をチェックしているとまたまたあれもこれもとやりたくなってきました。自宅にはキーボードとヴァイオリン、アルトサックス、エレキギター、そして、DTMの機材が眠っています。今ではどれもが中途半端です。今日はまたその後寄った実家で18年前のコンサートのプログラムを見せられて心も千々乱れてしまいました。プログラムは1989年12月3日に県立志摩病院で行われたコンサートのもので、当時、市民オーケストラでヴァイオリンを弾いていましたが、そのユニットで私はビオラを担当していました。中声部を受け持つビオラがおもしろくて、でも、ヴァイオリンに負けまいと懸命に弾いていました。練習もそれなりにしていました。アルト記号の楽譜モードから落っこちまいとそれがいちばんの“課題”でした。楽器も「目標と戦略」がないと前に進まない。

少し前にAppleからPowerBookG4のバッテリーが届きました。生粋のMac12inchなので長く使いたいのですが、YAMAHAのXGはWindowsXPが必須環境となるのでIntel Macを思案中です。DOS/VのWindowsXPプレインストールマシンはほどなくなくなると思いますが、その環境をMacが残すところがおもしろいしありがたい。Intel MacとWindowsXPの組み合わせはXGworksとSOL2を使用する環境をあれこれ考えているからです。XGが「ヴィンテージ」となる日もそう遠くはないように思います。Intel Mac+Boot Camp+WindowsXPの安定度は相当なものらしく、LeopardではBoot Campが標準装備とのこと。これは“待ち!”です。

Amzonのマーケットプレイスで買った古本、角野栄子『魔女の宅急便』(福音館 1985)が届きました。岩手県からの発送でした。暑さも一段落して秋を前に読書モードですが、単にモードだけであって、それほど読む時間がないことが悩みです。

「旬の話題ブログ」

いつしか秋の長雨に入ってしまったようでしっかり降っています。朝夕は肌寒いくらいです。今夜は四日市コンビナートの横を通って帰って来ました。NHK-FMでは「グレート・スリー・テナーズ・ガラ・コンサート」のライブ録音を放送していてボリュームを大きめにしてあびるように聴きながらのドライブでした。パヴァロッティの歌声に聴き直してしまいました。
このブログが@niftyのサイトのトップの「旬の話題ブログ」に取り上げられていたようで、この土日にそれぞれ200件を超えるアクセスがあった理由がわかりました。cocologデビュー早々にcocologスタッフの目に留まったようで、iTunes=iPodのAACについての記事がそれでした。その部分だけ読むとMac専門誌さながらとは言い過ぎ(^_^);;;

社会起業家とヒューマニズム

昨日今日と夕方に時間があって食材をゆっくり見て回りました。今日のNHK「食彩浪漫」は茂木健一郎さんで、彼の料理は???と思いましたが、彼のコメントや自身のエピソードがよかった。高校の頃、月に2〜3回フルーツゼリーを作って冷蔵庫に入れておいて家族が食べるのを楽しみにしていたとのこと。それが親とのコミュニケーションだったとのこと。ティーンエイジャーのエピソードとして小説になります。

短いUSBコードを自宅近くの大型電気専門店に探しに行きましたが今日はリサーチだけにしました。PCパーツは見ていて飽きません。でも、Macがなくなっていたことはショックでした。新しいiMacが見たかった。さて、デジカメ売り場ではCanon EOS 40Dが置いてありました。見た目は30Dと大きなちがいはありませんが、40Dのカタログを見て「そうか!」と思ったことがありました。40Dで撮影したサンプル画像がかつてのFDレンズのそれと印象があまりに似ているからです。FDそのものといってもいいかも知れない。EFレンズで撮っているのにEFのパステル調ではない。FDレンズはCanonのアイデンティティーなのかも知れないと思うのは私の考え過ぎだろうか。他社がデジタルの先進性をアピールして生き残りの道を探っている中、Canonの技術者はほんとにしたかった絵作りをする余裕が出て来たのだろうか。40Dのサンプル画像の深い緑がそれを私に告げているようです。撮影が立木義浩であることが私のノスタルジーを目覚めさせているのだろうか。40Dのカタログを見たらFDを知るおじさんたちが欲しがるだろうな…

昼過ぎに届いた本はこの2冊です。

デービッド・ボーンステイン著 井上英之監訳 有賀裕子訳『世界を変える人たち〜社会起業家たちの勇気をアイデアの力〜』(ダイヤモンド社 2007)
神座保彦著『概論 ソーシャル・ベンチャー』(ファーストプレス 2006)

前者から読み始めています。読んでいくと社会起業家たちの真っ直ぐさに心を打たれます。私は“太平洋戦争”後、いわゆる終戦後の混乱した日本で才覚を現していく人たちに羨望を感じた頃がありました。少し前に同じことを高校生がもらして共感したことがあります。既存のシステム、価値観に反抗することこそ若者を若者たらしめている精神ではないのか。終戦後の混乱した何でもありの日本はそれこそ何でもありだった。自らの才覚で生き甲斐がいくらでも見つけることができた。少なくともそう思えた。社会状況は異なりますが、今、このときを混乱期と認識して活動する社会起業家たちのエネルギーはすごいものだ。彼らを支えているのはヒューマニズムだと思う。