月別アーカイブ: 2023年11月

ヴィターリ*シャコンヌ ト短調

SNSでヴィターリのシャコンヌ ト短調が耳に入って聴き入ってしまいました。これはただごとではないと。YouTubeで高橋亜衣が弾く同曲を聴くに及んではその音の張りと表現の明晰さに惹き込まれました。手元に置いて車で聴きたいと調べましたがCDなどの媒体は出ていないようで残念至極。仕方なくiTunes Storeで聴き比べてもなかなか決まらずYouTubeを見るとDeucalion Projectというチャンネルで「ヴィタリのシャコンヌ聴き比べ」がありました。この中のヤッシャ・ハイフェッツの演奏がすごかった。流麗かつ強靭でカモメが風に逆らいつつも空をめくるめく舞うような浮遊感があって彼の持ち味が十二分に発揮された演奏だと思います。でも、今日の私には高松亜衣のシャコンヌが身近です。録音もあると思いますが張りのある音がとてもいい。演奏者には不本意なことと思いますがここしばらく闘うような演奏が聴きたいのです。

この曲は私には10年練習しても弾けそうにない。でも、楽譜を注文してしまいました。

先月、第九の練習の前に同じ施設にあるミュージックルームを1時間借りてバイオリンの練習をしました。久しく構えたことすらないブランクがあって如何ともし難い無理無理感がありましたが“音害”を気にすることなく音を出すことができて1時間はあっという間に過ぎてしまいました。音階練習をしただけですがなぜか濃い時間となりました。音階練習と好きな曲を弾くというメニューでしばらくというかエンドレスで続けたいと思う。

愛媛にて

20231118
明日、愛媛大学で開催される研修会の前乗りで愛媛に来ました。朝6時半に自宅を発って紅葉と昼食にねらいをつけた霧の森に着いたのは11時半でした。ナビ通りの5時間でした。道中は時折降る冷たい雨と風で車外温度計は5~7℃という表示でした。霧の森も冷たい空気に包まれていて紅葉は見頃なのに日差しは時折のぞかせるだけで人影もまばらでした。四国山地の山は雪景色でした。ところがレストランや菓子工房にいると次から次へと訪れる人たちがいました。私もそのひとりでおすすめの四季膳をいただいて芯から温まりました。

道中車で聴いたラジオ番組は「石丸謙二郎の山カフェ」でした。今日のゲストは気象予報士の猪熊隆之氏だったので楽しみにしていました。トンネルが多いので電波が途切れるのを心配していましたがなんとか全編を聴くことができました。猪熊氏はケガのため登山家を断念、気象予報士の資格を取得して山の気象情報を専門に提供する会社を立ち上げました。著書は面白く読みました。猪熊氏の登山に対する考え方は科学と経験に基づいたもので著書も今日の話も知性が感じられて好感をもちました。面白かったのは「やる気のある雲」と「やる気のない雲」という表現でした。「やる気のある雲」は上へ上へと昇って雨を降らすが「やる気のない雲」は雲海のように横に平たく拡がって天気は晴れに向かうということでした。そういえば日本にいてどうしてエレベストの天気がわかるのかというところで「雲の気持ちになったら天気がわかる」と猪熊氏が書いていたか話していたかという記憶があります。「雲の気持ち」とは主観的でいい加減な印象がありますが、でも、そうなんでしょう。いろいろなデータを前にして最終的に人が判断するときの心持ちのようなものだと思います。飛躍するようですが情緒性に通じるところがあるのではないかと思います。遠くエベレストで山に登る人たちのリスクを一身に背負うことのあまりの大きさを思う。

明日の研修会の参加者への「注意事項」はカジュアルでと冒頭にあります。私は茶系の丸首のセーターとブルージーンズ、ミッドカットの黒のトレッキングシューズにしました。セーターを着続けると汗をかくかもしれないと心配もありましたがちょうど良いくらいで車から出るときはダウンだったりコードだったりとあれこれ試すのも楽しい。こんなに寒いのだったらカリマーの白いダウンジャケットを持ってこればよかったと、そう思い巡らすも楽しい。明日の研修会の参加者への「注意事項」はカジュアルでと冒頭にあります。私は茶系の丸首のセーターとブルージーンズ、ミッドカットの黒のトレッキングシューズにしました。セーターを着続けると汗をかくかもしれないと心配もありましたがちょうど良いくらいで車から出るときはダウンだったりコードだったりとあれこれ試すのも楽しい。

竜ヶ岳

3連休初日の11月3日、鈴鹿イレブンの竜ヶ岳に登りました。天気は晴れマークが並ぶ登山日和で時折流れるように吹く風は冷たかったものの暑い一日でした。私にとっては骨折後初の本格的な登山で右足首だけでなく脚全体を気づかいながらの山行だったので「時間がかかったな」とYamapのデータを見ていました。ところが前回2021年11月のデータとほぼ同じとわかって驚きました。私の山行はスピードが遅いことに加えて写真を撮るためにあちこちで小休止となるので標準とされるコースタイムの1.5倍くらいかかってしまいます。右足首は体重をかけるには問題はないのですがまだ思うように動きません。その状態でほぼ同タイムなのでそれが私の「実力」なのかと苦笑をしてしまいました。以下、備忘のために記します。

【今回】2023年11月3日
タイム8:41,距離11.1km,のぼり1054m,くだり1056m,平均ペース110-130%,消費カロリー1983kcal

【前回】2021年11月6日
タイム8:35,距離10.09km,のぼり997m,くだり989m,平均ペース90-110%,消費カロリー1951kcal

竜ヶ岳は宇賀渓から遠足尾根のコースをピストンしました。頂上付近へのアプローチは視界が開けて気持ちよく、もっと時間をかけて景色を堪能しながら歩きたいと思ったほどです。空は湿度が高いのか遠くの山々は霞がかかって春の景色のようでしたが真上は晴天で頂上で仰向けに寝転がっても顔が熱くて2~3分が限界でした。同行の知人が淹れてくれたコーヒーをいただきながら1時間弱滞在して下山をしました。私にとっては難易度、体力ともに竜ヶ岳が限界かと思いました。

遠足尾根はこの2年の間に整備が始まっていて稜線の一部には木道が設置されていました。頂上への最終アプローチに続く荒れたところには木枠と大き目の石が埋め込まれて歩きやすくなっていました。宇賀渓キャンプ場は北欧風のロッジが建てられてオープンしたとのことですが今回はそこまで行きませんでした。

竜のコバ(宇賀渓観光案内所)