月別アーカイブ: 2005年9月

さんまと皿

■さんまがおいしい季節となりました。新鮮なさんまを見つけたら夕飯は何をおいてもさんまにします。昨日は包丁を研いだのではらわたを出すのもすっと切れて気持ちも凛となります。大根おろしも作って秋ならではの一品です。でも、さんまの皿はいつも困る。私のお気に入りの25センチの皿でも頭と尾が出る。身の細い魚だから皿の“余白”が妙にさみしい。さんま用の細長い皿を買うしかない!と、その話を、今日、実家の母にしたら「なんでさんまを切らんの!」と即座に切り返されて目が覚めた。そうか!さんまを切れば円い十数センチの皿に乗るではないか! よくよく思い返すと母が料理したさんまはいつも頭を落として身も二つに切ってあった。私は腹のところが好きなので腹ばかりねらって食べていた。どうして私はさんまは長いまま料理して盛りつけなければならないと思い込んでいたのだろう。母が言うには、料理の本でもさんまは二つに切って焼いてあって絶妙な角度で重ねて大根おろしやすだちを添えてあるとか。そういうものなのかと私はむっくり起き上がって腕組みをしながら母の話を聴いてしまった。母の話はさんまから皿に移って、食器棚の皿を出してあれこれと語りだした。私にとってもなつかしい思い出の食器をどこでどんないきさつで何枚買ったのかと、80歳になる母はくわしく話してくれて私は聴き入ってしまった。食器の記憶は人生にとって大切なものだとしみじみ思った。だけど、さんまをのせる細長い皿はほしい! 色は潔く白がいい。
■「CDとDVDよりどり2枚2500円セール」で思いがけない掘り出し物を見つけました。小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラの「ブルックナー作曲交響曲第7番」(PHILIPS UCCP-1093)と加羽沢美濃の「飛べない鳥」(DENON COCQ83609)です。アテンザのBOSEで聴くこの2枚は最高です。どちらも演奏はいうまでもなく録音も出色の出来です。家までの夜道の風景がちがって見えました。私の長い通勤時間はますます大切な時間になります。それでも時間が足りそうにないからどこか旅に出ようか…

ドーナツはどこへ消えた?

■音楽療法ネットワーク三重の音楽療法講習会がありました。テーマは「ウィリアムズ症候群の子ども達の表現行為~その意味と理解をめぐって~」、講師は三重大学教育学部助教授の根津知佳子さんです。ウィリアムズ症候群の発見と診断の歴史は障害をめぐる社会的な諸相を見る思いがしました。欧米と日本との文化の差がウィリアムズ症候群の子どもたちの理解と人生の文脈に大きく影響しています。私はウィリアムズ症候群そのものの理解だけでなく関係性の中で双方が何をしていけるかを見つけて行くプロセスそのものに価値を見いだそうとする営みの価値をあらためて教えていただきました。関係性をベースとするスタンスは私も同じでたいへん共感するレクチャーでした。たいへん質の高い内容でした。
■三重大学教育学部の建物は歴史が長いこともあってどこもかしこもボロボロです。見慣れたとはいうものの学生の学習環境としてこれでいいのかと気になります。でも、非日常を感じる大学の空間は魅力的です。休みの日に音楽棟のそこかしこで楽器の練習をする学生たちは25年前の私でもあります。もう一度大学で学びたいと今日ほど思ったことはありませんでした。そして、私の音楽を奏でたいと思いました。
■今日の講習会で私はスタッフなのでセッティングから片づけまでいました。すごく不思議だったのは、懇親会用にとスタッフが買い出しに行ったミスドのドーナツ20個、2箱が箱ごと姿を消したことです。懇親会の会場でドーナツがないことに気づいたスタッフと学生が探しに行ったけどどこにも見つけられませんでした。懇親会はアーモンドチョコレートとあられとチーズだけになってしまいました。ほんとに不思議でした。
■帰りにカメラ店に寄ってフジクロームベルビア100Fを1本買いました。ベルビアの新製品で気になる1本です。“新装”きらら学園をどのフィルムで撮ろうかとあれこれ試すのも私には楽しみです。PENTAX67Ⅱのカタログももらってきました。今さら銀塩、今さらの中判です。このMacもね… でも、今だからこそ!と思うのです。バイクもトライアスロンも音楽療法も、あれもこれも、しておかないと後悔すると思ってしてきたことばかりです。あと、したいことは、映像と音楽を創ること、そして、サーフィンです。サーフィンはロングボードだよ(^_^);;;
■今朝、NHK-TV総合で「喜びは創りだすもの~ターシャ・テューダーの四季の庭~」をみました。彼女もまたクリエイターです。人生の意味というのだろうか、QOLという言葉が月並みに思える圧倒的な、でも、日常の空間が広がっていました。

find myself ということ

■9月の日曜日ポコ・ア・ポコは16家族のみなさんに来ていただきました。元気いっぱい、という印象でしたが、集中力が途切れず、それぞれのプログラムの文脈に乗って「静」も気持ちよく決まりました。すごい! 今日のセッションは1時間10分もしてしまいました。
■セッションの後、スタッフ4人で障害がある人の地域での暮らしについて話をしました。障害がある人といるからこそ得ることのできる豊かさがあることをどう社会に伝え、文化としていくか、このことこそ私の使命だとあらためて思いました。ポコ・ア・ポコのクォリティは絶対落としてはいけない、地域社会にアピールしていく私のベースはポコ・ア・ポコだとあらためて深く思いました。
■夕方、近くのショッピングモールに長袖の黒のシャツを買いに行きました。私のようなおじさんが行く店ではありませんが、アヴァンギャルドのアフォーダンスを発する服たちを見て回ると私の価値観が「自分を見いだす」のがわかります。自分を見失わず、フェアに、真っ直ぐ進んでいきたい。
■その店で流れていたのはクラシックのミサ曲のテーマのロックでした。原曲の名前が思い出せなくてしばらく天井のスピーカを見上げていました。
■何でも窮めようとする姿は美しいものだ。「もっときれいなものはたくさんある」(ファッションデザイナー川久保玲)

ことえりの意味

■「ことえり(言選り)用語を選択すること。」(広辞苑 第四版 岩波書店)とあって納得です。素適なネーミングだ。『広辞苑』では『源氏物語』の「帚木」から用例がありました。古い言葉です。
■この1週間はいつになくハードで、先週末に戻った体重がまた3キロ減りました。毎週この繰り返し(×_×) 体重が落ちると動きやすくていいけど体力も落ちます。この3連休は地元の細々したことを片づけています。平日に地元で動けないことの影響は大きい。
■朝、リビングで団地の自治会費の領収書を書いていたらNHK-TVで農村型テーマパークを特集していて興味深い内容でした。大型マシンなどないものの年間30万人の入園者を集める岩手のテーマパークは開園以来20年間黒字とのこと。自治体が経営していた淡路島の赤字のテーマパークの経営を引き継いだこの会社の大胆な手法も興味津々でした。ここのところ私の頭の中は「地域共生」というキーワードがぐるぐる回っています。昨年、地元松阪市にオープンした農業系テーマパーク、ベルファームの健闘を期待しています。ほんとは自分自身で文字通りの「地域共生」興しをしたい!
■10時過ぎに地元の梅村学園三重中学校の学園祭に行きました。理科室は暗幕が引いてあって展示と午後の実験のパフォーマンスの準備がしてありました。ふと見ると片隅に紺色のチェロのソフトケースがケースだけ立てかけてあってミスマッチに見とれていたら、となりのラジカセから私のお気に入りの音楽が静かに流れているのに気がつきました。DANIEL KOBIALKAの「WHEN YOU UPON A STAR」から「Children’s Sonata (Mozart)」でした。なんでこんな戦慄する出会いがあるのだろう! 実験の跡が残る古い理科室はちょっとあやしい空間で、私はモーツァルトのピアノソナタが流れる中、FinePixのシャッターを切っていました。
■帰りに寄った書店でWeb Designの本を見て“目から鱗”どころか頭がすっきりです。優れたデザインは視覚を通して感覚の統合を加速してくれる。あと、リバーサルの動向を知りたくて写真雑誌や写真集を見ていました。リバーサルは“イメージカラー”のベルビア(RVP)が一人勝ちかも。ポートレートもベルビアで撮っている作品がありました。ここで『ローレンシャンの秋~カナダ・ケベックの森が燃えるとき~』(吉村和敏 アップフロントブックス 2005)を購入。PENTAX67とベルビアのペアは圧倒的な映像です。
■午後は初秋の太平洋が見える南島まで行きました。行き帰りに聴いたのは松田聖子の「Supreme」とクリスマスアルバムです。秋になると聴きなくなるクリスマソング、そして、「Supreme」です。
■帰って久しぶりに夕食を作りました。今夜はチキンの胸肉のアルミホイルハーブ蒸し焼きと小松菜いっぱいのみそ汁です。どちらも美味! 料理は素敵だ! トム・ハンクスとメグ・ライアンの「めぐり逢えたら」の懐かしいシーンがテレビの画面から時々見えました。
■朝、大事なことに気づいた。明日のポコ・ア・ポコで使うMDなどを勤務校に置いたままだ! 明日は朝から往復140キロ走らないといけない。なんという不覚!

ことえり

■ケーブルテレビの工事が終わりました。どのチャンネルも色が濃くてクリア、ソースの質が高いとテレビの性能がよくなったみたいによく見えます。ずっと不調で見れなかった衛星放送どころか“多チャンネル”なので気象情報ばかりのチャンネルなども見ることができます。WOWOWも今月は無料(^_^)… でも、見る時間がない!
■Macで困ったことがまたひとつ。WindowsのWordで作ったポコ・ア・ポコのご案内ハガキのファイルがMacでそのまま開けないのだ。行間が文書の途中から広くなってどうしていいのかわからない。新規文書として作り直しても広くなる。罫線が関係しているのだと思いますがやっかいです。
■Macの日本語入力システムはどうして「ことえり」というのだろう。前々から気になっていました。「ことえり」に古語の響きを感じるのは私だけだろうか…

Macの文脈

■Macはこれまで使ってきたパソコンのどれよりもスムーズに使い始めることができました。ワイヤレスLANも端末の設定だけなのでパスワードを入れてEnterキーを押すだけでした。これはすごい!と思いましたが、いくつかクリアしなければならないこともあります。まず、メーラーが決まらない。Windowsで使ってきたBeckyに似た使い勝手のメーラーを探しているのだけどいまひとつのものばかりです。OSⅩのメーラーは自動改行ができないのだろうか…シンプルでいいのだけど改行は自動がいい。OutlookExpressもMacでは安定しているようですがWindowsで痛い目に遭っているので今さら使う気にはなれない。とりあえずMicrosoft Office Entourageをセットアップしました。WindowsのOutlookのMacバージョンですがほどよい自動改行でさくさくとよく動きます。あと、Eudoraを試してみたいのですがTigerでは「動作確認中」とか。あと、ホームページ作成ソフトの候補は今のところDreamweaverです。レタッチはPhotoShopCS2がいいけど値段がね、高い!
■WindowsとMacとのいちばんのちがいは何といってもデザインで、そのデザインのちがいの文脈の核のようなところで使い勝手への哲学がちがってきているように思います。Macの前にいるとそれだけで気持ちがいい。車もそんなところがある。アテンザがそうで、この夏は大きなヒットが加わりました。
■昨夜、テレビでYOSHIKIの特集番組の後半だけ観ました。彼は今カリフォルニアに住んで音楽の仕事をしているのだとか。映像からはセレブでしたが、クリエイターは皆生みの苦しみと喜びがいつも隣り合わせで緊張を強いられている。YOSHIKIの姿もそうでした。でも、そうして“作品”を生み出す仕事もいいものだと思う。
■今夜はふとしたことで『アマデウス』をこま切れに観ました。モーツァルトも果敢なクリエイターでした。

松阪木綿のような・・・

■今日は暴風警報が出て臨時休校でした。こんなとき学校ではこのときとばかり溜まっている仕事を一気に片づけようと色めき立ちます。慌しい一日でしたが、帰りの高速道路、東名阪と伊勢道をつなぐところで真正面に三日月がくっきり見えて絵のようで、気持ちがすっきりしました。
■PowerBookが届きました。パッケージもおしゃれで開けるときわくわくしました。でも、スイッチを入れるのは明日以降です。今夜はポコ・ア・ポコのご案内ハガキを作っていました。シアンのインクがうまく出なくてポコ・ア・ポコのロゴに幾筋もの白い線が入ります。ちょっとかすれていてまるで松阪木綿のようです。クオリティを求める私には許せない“作品”ですが、今週中にお届けするには今夜がリミットです。あきらめてプリントを仕上げました。

MacLife

■台風14号の雨の中を帰ってきました。途中、津市では前が見えないくらいの豪雨で、池のような交差点も通りました。三重県はコースからはずれそうですが明日は授業ができるでしょうか…
■Macを注文しました。PowerBookG4の12インチです。MicrosoftのWordとExel、PowerPointのファイルが使えるならOSはお気に入りが使い得です。メーラーはBeckyを使ってきたおかげでデータは全部保存してあります。ただ、DTMのシーケンスソフトはTiger対応のXGソフトがないのでまたThinkPad535Eが頼りです。XGworks4はWindowsXPで使うためのファイルがヤマハのサイトでダウンロードできなくなっているようで、これもLavieGのHDDに保存したファイルが頼みです。綱渡りのPCライフです。この南の風のサイトはコンテンツは引き継ぎたいもののリニューアルを考えています。

雑誌三昧

■今日はたまっていた疲れが一気に出たのか朝食後から昼前まで寝込んでいました。昼は久しぶりのパスタにして身体の中からもリフレッシュです。午後は猫のトイレの砂を入れ替えたり資源ゴミの整理などしてから書店に行きました。雑誌を見たら要チェックが続々。『ラピタ』9月号(小学館)と『ブルータス』9月15日号(マガジンハウス)を買いました。『ラピタ』はスポーツカー、『ブルータス』は杉本博司の特集です。
■杉本博司については多くを知らなかった。8×10の大判で焦点距離を無限遠の2倍にして撮影するのだとか。彼の作品のピンボケはただのピンボケではない。輪郭だけでなく面もボケている。こうした写真に本質なる何かを感じる人間の認知の仕組みはとても不思議だ。杉本博司の仕事場はニューヨークとのこと。スタジオや暗室、撮影の現場など興味深い映像とテキストがあります。杉本博司の特集の他にも写真の記事がいくつかあって頭のリフレッシュになりました。熱いコーヒーを飲みながら『ブルータス』をじっくり観ました。
■ニューヨークといえば『エスクワァイア日本語版』(エスクワァイアジャパン)9月号がニューヨークの映像を特集していました。これもなかなかのものでした。携帯の「お天気plus」のサイトではニューヨークのライブ映像を見ることができます。ニューヨークは今の私には非日常です。ニューヨークの映像を見て私の日常から距離をおいてみると私の日常の見方もまたちがってきます。いろんな価値を生み出し認める懐の深さを思い、私もまた自分の価値観を吟味することができるように思います。
■今夜の「情熱大陸」は『CanCan』のモデル、押切もえ。「読書で内面を磨いた」というナレーションは彼女がただ者ではないことを伝える。

きらら学園の校歌

■今日から2学期が始まりました。子どもたちは2学期が待ち遠しくて待ちに待った始業式だったことでしょう。始業式で40日ぶりに勤務校の校歌を聴いて、いいなぁとしみじみ思いました。この校歌はちょっとない構成で、AA’A”の冒頭の2フレーズ目のA’が短調です。ここでぐっと来る。そして、二分の二拍子の刻みでゆったりと進むメロディに、やさしい言葉が連なる歌詞が重なります。そのままのあなたでいいんだよ!と語りかけてくれる校歌です。校歌に何度も歌い込まれる「きらら」という校名が素敵だ。きららは雲母、鈴鹿山脈の雲母峰からのネーミングです。
■月曜日は名古屋のアップルストアでいくつか質問をして、それならMacと思いました。あおぞら銀行がシステムをMacに移行との報道も後押しです。リナックスを採用したMacにインテルが載るのも長期的にはアップルに追い風かも…MacOSがリナックスをベースとする限りMacが勝つかも…カギはアーキテクチャがオープンであるかどうかではないのだろうか。私はTronも応援しています。でも、Macの魅力はやっぱりモニタ上のデザインとユーザーに合わせてくれるような使い勝手でしょう。
■昨夜は自宅使いのパソコンをセットアップしました。DVD±RWドライブのe-machineで49,800円という廉価版。スイッチオンで冷却ファンの轟音に驚きましたが、これは電源を入れたときだけのご愛嬌みたいでした。RAMを追加して無線LANのセットアップもパスワードを入れて難なくつながり、快調にさくさくと動きます。自宅に スイッチオンだけですぐ使えるデスクトップが1台あると便利です。デスクトップは故障しても自分で直せるから安心です。