山行」カテゴリーアーカイブ

北総門山ヒメシャラの森

先月末に論文を提出してここしばらくのつっかえが取れて身軽になったので今日は大台町の北総門山ヒメシャラの森に行って思う存分写真を撮ってきました。早朝5時半過ぎに自宅を出てヒメシャラの森の前の駐車場に着いたのは7時でした。途中、コンビニに寄ったり展望台まで行って戻ったりしてロスはありましたがなんとか最高の光の時に間に合いました。

第3駐車場に車を止めて登山靴と雪山用のダウンパーカーという出で立ちで遊歩道に向かいました。そこは車いすやベビーカーで回ることができるようにコンクリートと木道(樹脂)がしっかり整備されていました。ヒメシャラの紅葉は終わっていましたが滑らかな幹の肌が朝のやわらかな日差しで橙色のグラデーションともみじの紅葉が絶妙なシーンとなっていました。私はシャッターを押し続けて撮った写真は300枚余になりました。かわいた落ち葉に仰向けに寝てその弾力を感じながらヒメシャラの幹や葉を落とした白い枝、もみじの紅葉を青空の下で眺めるのは至福のひとときでした。

今回使った機材はCANON EOS RP+アダプターEF-EOSR+タムロン Model A010 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZDでした。これ1本と絞ったわけではありませんが交換する時間もレンズを選ぶ逡巡も惜しんで森にただただ浸っていました。信州も鈴鹿も大高も魅力的ですが北総門山ヒメシャラの森だけでなく道中の景色も時間をかけて歩きたいと思ったところがあって大台町はまた訪れたいと思いました。

あと、今回初めて使ったのはモンベルのベビーケアバッグというショルダーバッグでした。カメラバッグとしてです。モンベルオンラインショップではアウトレット扱いになっていてフリマでは出産祝いに贈られて使われなかったものが手頃な値段で複数出品されていてそこからの調達です。贈り物ということで値札は切り取られていましたが未使用品でした。袋から出して生地に触れた瞬間、その上質さに驚きました。色はハニーという深みがあるオレンジ色でベルトは黒です。おむつを換えるとき赤ちゃんを寝かすためのクッションが収納されていてノートパソコンをそこに挟むとプロテクターになると思いました。果たして、そうやってメッセンジャーバッグとして使っている人がいるようでした。ベルトの肩当を端にずらすとたすき掛けしたときにバッグをするすると移動させてアクセスしやすくなったり、そもそも生地が適度に滑るので体の動きのじゃまになりません。いわゆるマザーバッグとしてはやや小さいのではないかと思いますがインナーボックスを入れるとカメラバッグとして秀逸で私の使い勝手によく合っています。

竜ヶ岳

3連休初日の11月3日、鈴鹿イレブンの竜ヶ岳に登りました。天気は晴れマークが並ぶ登山日和で時折流れるように吹く風は冷たかったものの暑い一日でした。私にとっては骨折後初の本格的な登山で右足首だけでなく脚全体を気づかいながらの山行だったので「時間がかかったな」とYamapのデータを見ていました。ところが前回2021年11月のデータとほぼ同じとわかって驚きました。私の山行はスピードが遅いことに加えて写真を撮るためにあちこちで小休止となるので標準とされるコースタイムの1.5倍くらいかかってしまいます。右足首は体重をかけるには問題はないのですがまだ思うように動きません。その状態でほぼ同タイムなのでそれが私の「実力」なのかと苦笑をしてしまいました。以下、備忘のために記します。

【今回】2023年11月3日
タイム8:41,距離11.1km,のぼり1054m,くだり1056m,平均ペース110-130%,消費カロリー1983kcal

【前回】2021年11月6日
タイム8:35,距離10.09km,のぼり997m,くだり989m,平均ペース90-110%,消費カロリー1951kcal

竜ヶ岳は宇賀渓から遠足尾根のコースをピストンしました。頂上付近へのアプローチは視界が開けて気持ちよく、もっと時間をかけて景色を堪能しながら歩きたいと思ったほどです。空は湿度が高いのか遠くの山々は霞がかかって春の景色のようでしたが真上は晴天で頂上で仰向けに寝転がっても顔が熱くて2~3分が限界でした。同行の知人が淹れてくれたコーヒーをいただきながら1時間弱滞在して下山をしました。私にとっては難易度、体力ともに竜ヶ岳が限界かと思いました。

遠足尾根はこの2年の間に整備が始まっていて稜線の一部には木道が設置されていました。頂上への最終アプローチに続く荒れたところには木枠と大き目の石が埋め込まれて歩きやすくなっていました。宇賀渓キャンプ場は北欧風のロッジが建てられてオープンしたとのことですが今回はそこまで行きませんでした。

竜のコバ(宇賀渓観光案内所)

山行とその支度

昨日は八ヶ岳に行く予定でしたが現地の天候が良くないので地元の香肌イレブンの烏岳に登ってきました。駐車場から山頂まで半分くらいは茶畑の中のアスファルト舗装の道路とコンクリート舗装の林道でしたがその林道が曲者でした。急坂で3か所ほど流れる水で苔むしているのです。登るときから下山は相当苦労することが予感どころか実感するものがありました。果たして、その坂を下るときは足を数センチずつ動かすのがやっとでほとほと疲れました。知人はここで登頂を断念した理由がわかりました。そんな下山の不安がありながらも山頂は南北に開けていて淹れたてのコーヒーをいただきながらしばしその爽快感に浸りました。

私が行く山は技術度も体力度も高くはありませんがその支度は私なりにあれこれ考えてそれもまた山行の楽しみです。昨日は今回の山行には使わないザックを丸洗いしました。5月に白駒の池の遊歩道で残雪に足を取られて転倒して骨折したときに背負っていたオスプレーのケストレル38です。色は赤で見た目は底に土が薄っすらと付いているくらいでしたがバスタブに15㎝くらい湯を入れて中性洗剤を少し垂らして浸けてもみ洗いをしていくと目に見えるゴミが無数というくらい出て湯は茶色になっていきました。シャワーですすぎをすると最後の最後に5㎝くらいのY字形の木の枝が出てきたのは驚きました。どこに潜んでいたのだろうと。朝洗ってサンルームに干しておくと昨日のうちに乾きました。ザックのファスナーは使っているうちにだんだん動きづらくなってくるものですが丸洗いの後はスムーズに動きました。ザックは1回の山行で汗と泥などですぐ汚れますが度々洗ってあげようと思いました。

また昨日は下山後に香肌イレブンの地元の温泉にコロナ前以来久しぶりに入ってきました。露天風呂一択でした。露天風呂のすぐ前の木々がずいぶん成長していて川の反対側の山の稜線が見づらくなっていました。湯はそう熱くはなく時々上半身だけ湯から出るように座りながらずいぶん長く入っていました。次第に灰色の雲が流れてきて雨が降り出すとなんだかわくわくしてきました。顔に冷たい雨粒があたることで今その時生きていることがストレートに嬉しく思われてきました。雲のまだら模様を見上げて湯に浸かっていると雨が止んで日差しが差し込んできました。雲が流れて青空も見えてきました。「エネルギーをためる」という表現はこんなとき当てはまるのだろうと思いました。

翌日の今日の朝、右足首は腫れも痛みもなくほっとしました。