月別アーカイブ: 2002年12月

年の瀬だというのに…

■年末というのはちょっとしたタイムスリップみたいな時間です。仕事もOFF! 大掃除をするといろんなものたちと再会します。
■今年の大掃除で見つけたビデオは1989年のNHK『加山雄三ショー』です。ゲストは薬師丸ひろ子と寺内タケシ、服部克久と宮川泰です。加山雄三の歌も薬師丸ひろ子の歌も寺内タケシのエレキ・ギターも円熟の今をきかせてくれて、13年後の今でもきき応えがあります。松本隆の詞もいい。服部克久のアレンジからも学ぶべきことが多い。シンセでアレンジするときいつも思い出すのはこの番組で服部克久がアレンジした対旋律なのです。曲は『仰げば尊し』です。今、音楽の構成はずっと複雑になっているかも知れない。だけど、この頃の音楽が持つストレートなベクトルにノスタルジーを覚えるのは私だけではないと思う。あと…薬師丸ひろ子の髪もみんなの髪も真っ黒だった!
■先日、ふと立ち寄った古本屋でメイプルソープの写真集を見つけました。『SOME WOMEN by MAPPLETHORPE』(邦題『メイプルソープと美神たち』 文:ジョーン・ディディオン 訳:高野育郎 JICC出版局 1992)です。原題と邦題のギャップはニュアンスというレベルではないが、実際に写真集を手にするとそんなことはどうでもいいことになってしまう。とにかくすごい迫力だ。何を何と言うべきかわからない。圧倒されてしまう。
■そういえば写真を語る言葉をほとんど持ち合わせていないことに気づく。これも少し前に古本屋で見つけたものだが、片岡義男の『なぜ写真集が好きか』(太田出版 1995)はなんとうまく写真について語っていることか! 彼は写真集の文脈を語っている。ストーリー・テラーなのだ。
■ストーリー・テラーといえば、メイプルソープの写真集といっしょに買ったのはポール・ギャリコの『マチルダ』です。舞台はニューヨーク、アスリートのカンガルーの物語です。この本の分厚さがいい。ポール・ギャリコの物語はずっとずっと続いていてほしいと思う。ページをめくるのがもったいない。
■『加山雄三ショー』のビデオはベートーヴェンのピアノ・ソナタ『悲愴』の第2楽章に詞をつけた『Brave New World』で終わります。これはスカイラインのかつてのCMみたいにエレキ・ギターでハイ・テンションでやるのがいいと思う。音楽療法のセッションでは場のテンションのコントロールにいちばん気をつかいます。発達に遅れのある子どもたちはとてもナイーヴな感性の持ち主です。だからかなぁ…ひとりのときはテンションの高い音楽に惹かれます。今日、あるサイトでマクラーレンの1992年のF-1マシン、MP4/7Aのホンダ・ミュージックをきいてまたまた心穏やかならぬ血の騒ぎを覚えました。新聞を見ると武満徹の全作品集のCDの広告があるではないか! ますます落ち着かないまま2003年を迎えそうです。

音楽はスポーツだ!

■ポコ・ア・ポコ ウインターセッションの前半が終わりました。子どもたちは10人となって、毎回6~7人の参加でにぎやかです。ミュージック・ケアのアリサ・シリーズもプログラムに入れて軌道に乗ってきたところです。ここで年末年始の休みはつらいものがあります。年明けは2回しかありませんから。
■キーボードをケースに入れて毎日運ぶのはたいへんなことだと痛感しています。MPVのセカンドシートを倒してやっと入る大きさです。そして、重い! 椎間板ヘルニアをかかえた体に堪える。この年末年始の休みにソフトケースを調達します。
■セッションに使っているコルグのデジタル・ピアノSP200は意外に地味な音ですが、セラピーの場面ではいい結果が出ていると思っています。余分な刺激がないのです。この音を設定したコルグの意図はどこにあるのだろうと考えてしまいます。ちょっと聴いただけではアピールする音ではありません。ほんとに地味な音です。だけど耳にやさしい。今は汎用のアンプ・スピーカーを使っていますがもっと相性のいい出力先を探してあげようと思っています。
■毎日楽器などを運んで音楽療法のセッションを続けているとこれは体力勝負だと実感しています。音楽はスポーツだ!
■夜はいわしのオリーブオイル焼きをしました。いわしを開いて骨と取って、ほんの少しの塩と十分なブラック・ペッパーをして小麦粉を付けてオリーブオイルでフライパンで焼くだけです。簡単だけど美味しかった! 料理もスポーツだ!
■スポーツも音楽もリズムがいちばん大事だと思う。料理も同じ。「カメラはスポーツだ」と言ったのは浅井慎平です。センスは身のこなしで伝わり、結果として現れる。
■今日、ジョギングに使うアクリルの帽子を買いました。松阪シティ・マラソンに向けて走ります。

「悲愴」がききたくなるとき

■無性に特定の音楽がききたくなるときがある。今夜はチャイコフスキーの「悲愴」だ。外は強い北風。だから「悲愴」なのだ。気分は全然“悲愴”ではないが「悲愴」をききたくなるときがあるものだ。
■ポコ・ア・ポコ ウインターセッションの2日目が終わりました。昨日、初日はミュージック・ケアの総合研修の成果を活かそうと気負いがあってどうもしっくりこないまま終わってしまいました。今日は朝から記録ビデオをチェックしながら反省することしきり。夏のサマーセッションの記録ビデオと見比べて愕然! サマーセッションの方が子どもたちがとてもいい表情なのだ。そう、夏は自分自身が背伸びをしないようにいつも気をつけていたではないか! 今日、2日目の前半はキーボードを弾きながら歌う時間を十分取りました。子どもたちがたくさんの笑顔を返してくれてホッとしました。だから気分は“悲愴”ではないが北風のせいで「悲愴」がききたくなってキーを叩いています。

心理療法体験

■昨日、京都音楽療法の会の第11回研修会に行ってきました。インターネットでこの研修会があることを知り、プログラムの「アメリカの音楽療法カルテ」というレクチャーも魅力的でしたが、『自閉の子どもたち~心は本当に閉ざされているか~』(PHP新書 2002)の著者、酒木保先生のレクチャーを見つけたときはまたとない機会だとすぐ参加申し込みをしました。音楽療法の研修で酒木先生の話が聴けるというのも興味深いところでした。
■酒木先生のレクチャーのテーマは「色彩ブロット描画物語法」でした。いちばん前に座ったら声がかかってその心理療法の被験者となりました。そして心理分析も少ししてもらってドキドキしました。酒木先生は著書にもあるようにS-R心理学、stimulation(刺激)があってreaction(反応)があるという見方ではなく、R-S心理学の方法、reaction(反応)-situation(状況)の考え方を提唱しています。子どもの内にあるものを子どもが自分で引き出すようなアプローチをします。「色彩ブロット描画物語法」もそれで、実際に体験するとおもしろくて気持ちがだんだん広がってくる感じがしました。自閉症の子どもたちは自分を守るために特徴的な症状がある。彼/彼女らが守っている内なるものを治療者が共有することで子ども自身が心を開いていくのが心理療法だといえるでしょう。また、文化によって神経的な病状の出方がちがうという話もとても興味深いものでした。例えば、欧米は視線を向ける文化で、視線が合わなかったりそらしたりするのは嘘があるか自己が確立していないと見なされるとのことです。「アメリカの音楽療法カルテ」で紹介されたカルテでも視線が合うかどうかという項目がありました。自閉症の人は視線が合いにくいといわれますが、これは自己を他者の侵入から守る防衛手段と考えるべきですね。
■色彩ブロット描画物語法で私が選んだ色は、オレンジ、青、黄でした。好きな色を3つと言われて色を選ぶだけでも私の五感は全開でわくわくしてしまいました。真っ白な紙にチューブから水彩絵の具を出すとか、紙を二つ折りにしてこするとか、何でもないことなのにどうしてこんなにおもしろいのだろうと思いました。オレンジ、青、黄、この3色を選ぶ心理はいかに! そこまで酒木先生は言われませんでしたが私の何を表しているのでしょうか。
■子どもたちへのアプローチは音楽とか絵とかいろんなきっかけがある。私は音楽が好きだが音楽を押し付けてはならないとよく思う。
■「アメリカの音楽療法カルテ」は映画「レナードの朝」の舞台となったベス・アブラハム病院など6か所の病院や大学のカルテの項目をひとつひとつ見ていくというものでした。私は書式と項目の多様さに驚き、そのバックグラウンドを考えてしまいました。アメリカはおもしろいと思った。アメリカも国家資格としての音楽療法士の資格制度はないとのことです。なぜなら音楽療法の多様性が国の制度で制限されてしまわないように。自分たちでしっかりやるから口出ししないでくれ、というわけか。でも、音楽療法そのものはしっかり認知されて障害児だけでなく広く病院でも取り入れられているようです。といってもあるところにはあるがないところにはない、そのギャップもまた大きいのがアメリカらしさだとか…(この記述に誤りがあったらご指摘をお願いします。)
■会場は京大会館で医学部の近くにあります。他の会議の名称はどれもアカデミックなものばかりでした。どんなことが話題になっているのだろうと興味津々でした。
■研修が終わってすぐ会場を出て2時間17分で鈴鹿のイオン・ベルシティに着きました。2時間17分というのは、「ここまでの所要時間は2時間17分でした。運転お疲れさまでした。」とナビが言ったから(^_~)/~~~ ベルシティの無印良品でA4サイズ4穴のファイル3冊と4穴用クリアポケット100枚を買いました。A4サイズ4穴のファイルは鈴鹿まで行かないと買えません。ところがなかなか行く時間がなくて半年ぶりかな? これでやっといろんな資料が整理できます。
■そうそう、ベルシティにスターバックスが出店したはずと行ってみました。スタバは落ち着きます。いつものカプチーノに昨夜はメイプルナッツスコーンをいっしょに食べて1日フル回転した頭に糖分をあげて休めました。
■ベルシティでは島村楽器でコルグのキーボードのダンパーペダルも調達しました。ヤマハのペダルと極性が反対で、ヤマハのペダルをコルグに使うと、踏まない状態でダンパーが効く(音が続く)というおもしろいことになります。
■家に帰ったのは10時過ぎで、それから久しぶりにトマトソースを作りました。400g缶を8個使いました。いつも適当にドボドボとオリーブオイルを入れていますが昨日は計ってみました。150cc? まだまだ! 200cc? まだ! 250cc? うーん、これくらいかな…でも仕上がりが物足りない。あの金色に光る生き生きとした感じがいまひとつ。味はいつものフレッシュ&ピュアでしたがどこか腑に落ちないプロセスでした。
■先週、松阪シティマラソンの参加申し込みをしました。距離は10キロ。レースは久しぶりです。レースといっても椎間板ヘルニアのリハビリなのでキロ6分台のジョグで走ることになると思います。松阪シティマラソンは2月2日、それまでの“練習”もまた楽しみです。走ることは自分自身とのコミュニケーションだと思うl
■これも先週、ポコ・ア・ポコ ウインターセッションで使うキーボード(KORG SP200)のハードケースが届きました。ちょうどいいサイズがなくて汎用の大きなケースです。サイズは数値では知っていたものの、実物を見るとものすごく大きい。色は黒。まるで棺桶だ。ところがキーボードを入れると意外に取り回しが楽です。頑丈なケースに守られているという安心感からでしょうか。
■MPVの修理が終わりました。きれいに直りました。仕上げはオリジナルよりきれいではないかと思うくらいです。もちろん見た目はどこを直したのかわからない。でも、よく見ると、カメラの高価なレンズの評価でよくいわれる「線が細い」という表現が当たっている。聞けば、ボルボなど外車の塗装はそんなにクオリティが高いものではなく国産車の方が難しいが、ボルボのオーナーは「うるさい」とのこと。要は気持ちの問題で、そこにプロとしての技が活きる。「気持ちの問題」と「実」との兼ね合いは何でも難しいものだ。
■カメラといえば、仕事で使っているデジカメ、フジフィルムのFinePix4700Zがバッテリー管理の不具合で全く使えなくなったので銀塩を使っています。銀塩フィルム→デジタルプリントのマッチングに大いに不満です。銀塩フィルムをDPEに出しても現像の後はデジタル処理をされるようになりました。見た目は鮮やかです。でも、記憶色とはかけ離れた発色と諧調です。ニコンのレンズとの相性が特によくない。FienPix4700Z→デジタルプリントでは申し分のない仕上がりだったのでそのギャップはあまりに大きい! 今、銀塩プリントのプロセスを残しているラボはほとんどないと思います。残念です。銀塩の深く豊かななめらかな色調はリバーサルでしか味わえないようになってしまいました。そんなことを思うこの頃、キャノンのEOS D30の“偏った”コダクロームのような色調にたまらない親しみを感じます。D30は一癖あるが故に名機だと思う。フジフィルムといえば、ハッセルブラッドとの合作、ハッセルブラッドH1=フジGX645AFプロがすごく魅力的です。EBCフジノンの実力が遺憾なく発揮されるカメラだ。フジフィルムのハニカムCCDのデジタルバックが発売されたら最強のシステムとなるだろう。これはある!

ポコ・ア・ポコ ウインターセッション

■冬休みも発達に遅れのある子どものための音楽療法“ポコ・ア・ポコ ウインターセッション”をします。(トップページのMUSICの“ポコ・ア・ポコ ウインターセッション”をクリックしてください) 夏は18回のセッションに延べ169人が集まりました。冬休みの「平日」はわずか6日間しかありません。年末年始もあるのでこれは仕方ありませんね。

理論・経験・創造性

■夏にMPVを家の塀にぶつけてそのままだったのを修理に出しました。ボルボの正規代理店の板金修理を請け負っているボディ・ショップが近くにあってそこに出しました。代車はミラ・ターボでした。
■代車のミラ・ターボは12万キロも乗ってあってちょっと心配でしたが慣れてくると実に楽しい車です。速い。よく曲がりよく止まる。ターボが効き始めても足回りはバタつかない。足回りは固いが椎間板ヘルニアの脊椎にはなぜか響かない。バケットシートがしっかりホールドしてくれているからか。カーブでも不安がない。ギアがマニュアルだったらもっと楽しいが、機械制御のATはアクセルワークにダイレクトに反応して自分が車を操っているという実感がある。車を運転する楽しさの原点を教えてくれているかのようです。ランサー・エボリューションとかインプレッサWRCをドライブするとこんな感じなのだろうか。曲がりくねった山道の通勤ドライブがとにかく楽しいこの頃です。燃費は13キロ台です。
■ローリングストーンズのワールドツアーを伝えるテレビ番組を見ました。平均年齢は59歳! リハーサルした曲は160曲! 「同じステージはない」と言う。平均年齢59歳のローリングストーンズのワールドツアーは彼らにとって何も特別なことではない。常に進むことが大事なのだ。60歳、深田サルベージの“仕事”に「理論、経験、創造性と三拍子そろっていますね」とのコメントを聞いた。(02/12/14「ブロードキャスター」) 要は進むベクトルにある。そこに理論と経験と創造性が不可欠なのだ。
■書店で『すてきレシピ』(扶桑社)2003冬号を見つけて買いました。料理、インテリア、小物、旅と根強いテーマをバランスよく押さえた編集もさることながら全体の色調の統一感が私の目を惹きました。ニュートラルで、深く、落ち着いたカラー・マネジメントはどんな人が担当したのだろうと興味津々です。もしかしてく栗原ひとみさん?

京都大阪研修三昧

■7日土曜日と8日日曜日は研修で京都と大阪に行きました。夜は京都で泊まりました。
■京都はATACカンファレンス2002です。昨年は11月の紅葉のときでした。今年は葉っぱはみんな落ちて雨のシーズン・オフでした。しかし、ATACは今年も私の五感を全開させ続けました。重度心身障害児にとっての「サインネーム」や「時間」のとらえ、自閉症児にとっての「心の理論」や自閉症の「仕組み」のとらえなど、今この時も世界中で続く研究と、そして、何よりも障害がある子どもと家族の毎日がそこにありました。力強く生き生きとして、ごく当たり前にありました。日常と非日常が絶妙なバランスを維持していました。「夢」や「希望」という言葉は誰もが分け隔てなく使えるものなんだというメッセージがありました。ノーベル賞を受賞する田中耕一さんの講演で、「夢」と「勇気」という言葉が当たり前のように使われていたことをうれしく思いました。死語にしてはならない言葉です。
■増田太郎さんのライブはいちばん前に座りました。ギターの奏法を見たかったからです。バックは杉山さんという長身のギタリストでした。二人ともピックアップ付きのアコギでした。増田さんはピックを中指・薬指・小指の3本で持ったまま親指と人差し指でフィンガー・ピッキングです。もちろんピックも使います。杉山さんはずっとピックで弾いていました。クールなテクニシャン、杉山さんのキャラクターに惹かれます。片付けのとき彼の譜面を見ると、1段を4小節に区切った五線紙にコードと、所々にフレットのポジションがメモしてあるだけのものでした。
■シンポジウムの間にミュージック・ケアのレポートを書いて、1日があっという間に過ぎてしまいました。夜はJR京都駅のクリスマスツリーを見に行きました。今年は総勢12人でにぎやかな研修となりました。
■大阪はミュージック・ケアの総合研修最終日でした。ひたすら曲を覚えました。総合研修を終えたことで日本ミュージック・ケア協会の「トレーナー」の資格がもらえます。これでミュージック・ケアのセッションができるようになったわけで、冬のポコ・ア・ポコのセッションに向けてはずみとなります。
■研修の打ち上げは堺のビック・アイでしました。私の目は料理に釘付けです。すごくおしゃれでおいしい! どうして地方ではこんなメニューにお目にかかれないのか! 思わず写真に撮ってしまいました。味は写らないけど舌がしっかり覚えています。
■大阪の帰り、青山はうっすらと雪化粧をしていました。

「心もおいしいの」

■NHK総合の「人間ドキュメント~まごころケーキを召し上がれ」を見て心を打たれました。
■「同情ではなく味で買ってもらおう」と努力を続ける知的ハンディキャップを持った菓子職人たちのドキュメンタリー。東京都世田谷区福祉作業所「のぞみ園」では、21歳から38歳までの10人がお菓子作りに取り組む。北海道で3.5ヘクタールの畑を借りて育てた無農薬の食材なども使い、無添加のケーキやクッキーなどを作る。味も評判で1日に売り上げが10万円を超える日もある。30種類の菓子作りをこなすチーフ格の池畠幸枝さんは、気温で変わる生地の感触を確かめるため、電動泡立て器は使わないという。ひとつずつ技術を覚え、懸命に働き、給料をもらう。仲間たちと支え合い、誇りを持ち自立のために働く姿。みんなのとびきりの笑顔が素晴らしい。「心をこめてね」「こころ?」「そう、心もおいしいの」…。初心者を指導する池畠さんのひとことが胸を打つ。(山)(朝日新聞021205朝刊「試写室」より)

朝のミルクティー

■この頃、朝はミルクティーです。ポットにティー・バッグと少量の湯を入れて濃い紅茶を作ります。カップに紅茶を1~2センチ入れて冷たいミルクを注ぎます。ほんのりと紅茶の香りがするちょっと冷たいミルクは異文化の味わいです。バラクラ・イングリッシュガーデンのミルクティーをふと思い浮かべたりします。八ヶ岳高原は2年のご無沙汰です。この冬には行けるでしょうか…
■昨日、NHK-BS2でフラメンコ特集があって“モダンフラメンコ”・“創作フラメンコ”のテンションの高さに魅了されてしまいました。何でも窮めようとする姿は美しいものだ。「もっときれいなものはたくさんある」(ファッションデザイナー川久保玲)今日はアイリッシュ・ダンスの特集でした。リヴァー・ダンスもすごい! だが私にはフラメンコの音楽が身近に感じられます。
■MPV(2000cc)はエンジンオイルを交換する度にエンジン音が変わります。100%化学合成のオイルのときはとにかくスムーズに回りましたが2000キロを過ぎたあたりからギアがすぐキックダウンするようになって乗りにくくなってしまいました。今は鉱物オイルのCF4クラスで、適度に荒い4気筒特有の回転がなかなかのフィーリングです。オイルによってエンジン音がこれほど変わるのは工作精度に難があるのかも知れませんが車としての魅力はまた別ものです。MPVの荒々しい4気筒のサウンドが心地いいと思う。(現行4気筒2300ccモデルは別もののフィーリングとのことです)
■ページ内リンクは行を上に追加するとうまく機能しないことがわかって解除しました。コンピュータはハードもソフトもどこか人間臭い。コンピュータを使うとき、コンピュータを理解して彼あるいは彼女に合わせようとする自分に気づく。こいつは気まぐれさ…と割り切ると付き合いやすくなるのです。組み立てキット29,800円を見つけて気もそぞろなこの頃

Eスパニッシュ・モード

■昨年の冬から庭の手入れはただ草取りばかりです。ところが、ひとり生えのピンクの丸い花が殖えて、そして、2本の楓と1本のニセアカシアの落ち葉が庭一面に広がってとてもきれいです。カントリーブルーのウッドデッキにもニセアカシアの枯葉がたくさん落ちてホッとする空間となっています。でも、そこでゆっくりする時間はありません。ここしばらく判断が難しいことが続いて、ただルーティンをこなしていくだけならこんなことにはならないのですが、これは性分だから仕方がないと思っています。このところ考える時間がなくて何もかもが不消化という毎日です。
■先週の日曜日にミュージック・ケアの総合研修第4回に行ってきました。「キーポジション」をひとりひとりチェックしてもらってクライアントとどんなスタンスをとっていくのかという音楽療法の自分の「キーポジション」も意識することができました。新曲の書き取りもたくさんあって充実した研修でした。
■先々週、「芸術に恋して」という番組で「フラメンコ~神秘の生きた芸術~」を見て、ここのところEスパニッシュというモードにはまっています。EスパニッシュはEから始まるモードで、そういえばギターの6本の弦のチューニングはEに始まってEに終わることに気づいて、もしかしたらギターはEがキートーンかも知れないと考えています。私にはピアノの方が勝手がよくて、Eスパニッシュ・モードで思いつくまま弾いています。勤務先の養護学校で音楽の時間の前にコンバス(フラメンコのリズム)を意識して弾いていたら担当している小学部3年生の女の子がタンバリンを持ってきていつになく生き生きとタンバリンを叩いて応えてくれて、「何という歌?」と聞いてきたのです。こんなことは初めてで驚きました。Eスパニッシュ・モードとコンバスの不思議な力を思い知らされた次第です。
■音楽療法の即興演奏ではモダン・ジャズと同様にモードという概念で奏されることが多くあります。モードは「旋法」と訳されています。世界の各地で生活の中から口ずさみ生まれてきた音の配列はそれだけに人々の心に寄り添い心と身体を大きく動かす力を持っているのだと思います。今、日本で商業ベースに乗っている音楽はコードの配列という和声の概念、とりわけ「ドミナント・エンジン」が支配的といえます。その中でつんくがアラブ・モード(マカーム)の要素を入れた曲を作ってヒットしたのは興味深い。音楽療法ではマカームは筋緊張の障害があるクライエントのセッションでよく使われるとか。砂漠という厳しい自然の中の生活から生まれてきたモードは筋緊張の障害がある人たちの「モード」と共感し合うのかも知れない。
■この「COFFEE TIME」にページ内リンクを張りました。インデックスに並んだ見出しを見ると音楽の話題ばかりで、これは音楽のページにアップすべきかと…でも他の話題も入っているし、いつか、整理します。
■デジカメが故障してしまいました。フジフィルムのFinePix4700zはバッテリー管理に“難”があるとのことで、充電済みのバッテリーでもエンプティの表示が出て動かないことがあります。でも、当時のフラッグシップモデルなのでそれを承知で買いました。フジフィルムのデジカメの絵作りはお気に入りです。EBCフジノンとjpegの絵作り、そしてプリントまで一貫したベルビア&プロビア譲りのカラーマネジメントはさすがとしか言い様がありません。FinePix4700zは1年半調子よく動いてきましたが、いざその症状が出るとお手上げ状態です。1年で4000ショットはちょっと荷が重かったか…修理に出します。