月別アーカイブ: 2003年2月

三重ミュージック・ケア研究会

■音楽療法の研究会、三重ミュージック・ケア研究会を立ち上げることになりました。いろんないきさつから私が代表となってしまってあたふたとしています。
■音楽療法の技法はいくつかありますが、ミュージック・ケアの技法は何といっても教育的です。技法習得のメソッドも見通しがはっきりしているように思っています。私はノードフ・ロビンズ創造的音楽療法も心理療法的アプローチとしてたいへん有効だと思っています。いろんな技法を正しく習得することが音楽療法士にとってとても大切なことです。ミュージック・ケアの技法はこれまで三重県で研修する基盤はありませんでした。三重ミュージック・ケア研究会はその役割を担ってミュージック・ケアの技法と理論を正しく伝えることを使命としていきたいと考えていま。
■今日、三重県厚生事業団いなば園主催の第2回音楽療法セミナーがあり、日本ミュージック・ケア協会会長の宮本啓子先生のセッションと講演がありました。参加者は200人を超えて、音楽療法のニーズの高まりを目の当たりにした思いでした。宮本啓子先生のセッションは、うーん、すごい!と、ただただ、感じ入るばかりでした。松浦千賀先生のピアノと歌、そして新聞紙を使ったプログラムもすばらしいものでした。
■その場で三重ミュージック・ケア研究会へのお誘いの話をさせていただいたところ、45人のみなさんから返事をいただきました。予想をはるかに超える反響です。できるだけ早く日本ミュージック・ケア協会の総合研修を三重県で開き、正しいメソッド習得のための研修を行わなければなりません。また、お互いの技法の確かめと深め合いのための研究会の場を毎月もてるように、ポコ・ア・ポコの日曜日開催も計画していきたいと考えています。
■三重ミュージック・ケア研究会のホームページはこちらです。コンテンツはこれからですけどね…m(-_-)m
■今回、三重ミュージック・ケア研究会のホームページはgeocities.co.jpの無料サービスを利用しました。ディレクトリはHertLandの大通りです。1つだけ“空き家”がありました。URLがシンプルになってうれしい!

連続するADHDとLDとHFA

■昨夜は鮭チャーハンを作ってみました。鮭は予め焼いてほぐしておきます。みじん切りのタマネギを油で炒めてネギも軽く炒めます。卵を割って入れてすぐご飯を入れます。あとはよく炒めて鮭と鶏がらスープを入れ、水気がなくなったらできあがり! これがおいしい!
■私はネギをよく使います。ラ・ベットラ・ダ・オチアイ(東京銀座3丁目)でトマトソースのパスタにチャイブが入っていて、その香りと彩りがトマトソースをきりりと引き締めていました。チャイブは庭に植えたもののなかなか殖えないのでネギを使っています。ネギはチャイブに比べてより味わい深さがあるように思います。
■今日、TEACCHの研究で知られている佐々木正美先生の講演を聴きました。演題は「自閉症/広汎性発達障害とバリアフリー~視覚的構造化と意味のあるコミュニケーション~」です。レジュメのテーマは「注意欠陥多動性障害ADHD、学習障害LD、高機能自閉症HFA」とありました。演題と異なる内容かと思っていましたが、佐々木先生の冒頭の言葉でその意味がわかりました。ADHDもLDもHFAも連続体だというのです。私が個人的に子育ての相談を受けているケースも、診断がADHDでも自閉症でも親が困っていることの中身は共通するところがあるのです。(ちがいはもちろんあります。)ADHDもLDも自閉症も、脳内の情報伝達の不具合が関係しているらしく、症状に共通点があることは想像できます。診断は大事です。でも、診断名が出たからといってその子どもが必要としている支援の具体的な内容がマニュアル通りすぐ決まるわけではない。その子の文脈を読んだ上で個別の支援の内容が決まってくる。もちろん、保護者といっしょに考えて合意していくことだ。今、親が何を困っているか、将来こうあってほしいという願いをきちんと理解して支援の内容が決まってくるのです。
■それにしても、自閉症スペクトラム障害の人たちへの理解の何と進んでないことか。他人のものの感じ方を理解することは難しい。自閉症スペクトラム障害の人たちのものの感じ方は尚更だ。でも、それを理解できなくては何事も進まない。(今日はこれくらいにしておきます)

QOL

■自宅で使っているオーディオシステムはソニーのPixy初代モデルで、もう15年も前のもの。CDのトレースがこの頃ミスるけど音のやわらかさがなんともいえないくらいホッとする。
■大学生の頃、京都の名曲喫茶によく行ったものだ。“リチェルカーレ”という喫茶店はとりわけ思い出深い。タンノイのスピーカから流れるのはモーツァルトまで。ベレー帽をかぶった年配のマスターは当時70歳くらい。私が大学を卒業して1年後に行ったら“リチェルカーレ”はもうなくなっていた。3年くらいで店を閉じたことになる。とても残念に思った。ATACカンファレンス京都2002に行ったとき泊まったホテルの近くに名曲喫茶“シンフォニー”があったはずだがなくなっていた。ショパンの“フランソワーズ”は今もあるのだろうか。東郷青児の原画があるあの店、名前は思い出せないのだが、あの店は残っているのだろうか。
■私が大学に入った70年代末、学生運動はすでに終わっていた。高野悦子さんがよく行った“しあんくれーる”にも行ったが普通の喫茶店だった。樺美智子さんが日米安保条約改定に反対して国会前でデモに参加して亡くなったのは1960年。『人知れず微笑まん』をむさぼるように読んだのも、時すでに20年近く過ぎた頃だった。ビートルズも“終わって”いた。私があこがれた大学生活はそこにはなかった。5月病になった。だけど、そのことで実感したハングリー・スピリッツは片時も忘れたことがない。これからも私のモチベーションを支えてくれるのはそのハングリー・スピリッツだと思う。
■『ビリーブ』のアレンジ&打ち込みの仕事が入った。『ビリーブ』はいつか打ち込みをしたいと思っていた曲です。納期は来週早々なので打ち込みには実質1日しかない。でも、ある程度のイメージはあるのでそれなりのクオリティは確保できる。XGシステムが頼りです。
■勤務先の養護学校で医療的ケアがニーズの子どもたちが増えています。来年度は小学部の3分の1の子どもたちが医療的ケアをニーズとしています。障害のあるなしに関わらず、QOL(Quality Of Life)ということを考えてしまうこの頃です。

インフルエンザ

■不覚にもインフルエンザにかかってしまいました。10年ぶりだ。しかも病院が一斉に休診の木曜日の午後から発熱という最悪のパターンで、翌朝、病院で検温したら39.9℃だった。検査するまでもなくインフルエンザとの診断で、シンメトレルなどの薬を処方してもらいました。このシンメトレルは40年以上も前に作られたパーキンソン病の薬で、A型のインフルエンザに効くとのこと。ドクターの言う通り、48時間後の日曜日の朝には平熱に下がっていました。しかし、菌の放出は翌日まで残るとのことで今日まで仕事は休みとなりました。熱がこれだけ高いとずいぶんしんどくなるかも知れないと思いましたが、頭痛の他はこれという目立ったこともなく、むしろ、ふだんよりも旺盛な食欲に驚いたくらいです。体温を上げてウィルスをやっつけようとするにはそれだけエネルギーが必要なのでしょう。
■やはり10年と少し前に水疱瘡にかかったときは、大人なので治るまで2週間かかると言われて、病院の帰りに本を10冊ばかり買い込んで読書三昧をしました。そのときは2日に3冊というペースで読んだ。何のために仕事を休んだのかわからない。今回もただインフルエンザにやられっぱなしになるものかと意気込んではみたものの、そうそう好きなことができたわけではありませんでした。いくつか懸案となっていることがあって落ち着かない毎日でした。
■そうはいっても息抜きは必要で、買ってからまだ1回も通してみたことがなかった映画『アマデウス』のDVDをやっと最後まで続けてみることができました。私にとってのモーツァルトとの出会いはピアノ協奏曲第20番二短調でした。高校1年のとき、ピアノはアンネ・ローゼ・シュミットでした。『アマデウス』はこのニ短調のピアノ協奏曲で終わっています。なんとなつかしい! 宮崎駿の映画『耳をすませば』もみました。野見祐二の音楽に久しぶりにひたる。本も再読ものでした。司馬理英子『のび太・ジャイアン症候群』シリーズ(主婦の友社)の2と3で、障害を連続したものとしてとらえて、子どもを分析しながらも全人格的にとらえるみ方に大いに励まされた次第です。支援はきめ細かく、かかわりは子どものすべてを受け容れて!
■梅のつぼみがほころび始めましたね。今日は風もないけど日差しもあまりなくて、でも、そんなに寒くもない。冬枯れの木々たちが明るい灰色の空に枝を伸ばしています。その枝はかすかに動く気配もない。春一番も待ち遠しいけど、春一番が近いことを感じながらもこうしてひたすら静かなひとときを過ごすのもまたいいものです。こんな時ききたくなるのはグールドのバッハです。『リトル・バッハ・ブック』をきいています。

松阪シティ・マラソン

■2年ぶりにレースに出ました。マラソンです。今日、地元の松阪シティ・マラソンで10キロ走ってきました。松阪シティ・マラソンは第1回に出て以来なので今回の第5回が2回目です。リハビリのつもりなので制限時間70分いっぱいかかるくらいでと思っていましたが、出だしがちょっと速くてキロ6分のイーブン・ペースで走ってしまい、自分の時計で1時間0分26秒でした。このくらいのゆっくりペースで走ると体の状態がよくわかります。右足首と左脚の付け根あたりの関節に違和感があって、走り終わったら両膝下が腫れているのがわかりました。久しぶりのレースでアイシングの用意を忘れていたので冷えたミネラルウォーターのペットボトルを押し付けてアイシングをしました。いちばん感じたことは筋力がかなり落ちていることです。昨年は背筋が弱くなって椎間板ヘルニアの症状が出たし、今日は大腿四頭筋が弱っていて膝下が腫れた。そういえばこの頃ウエイト・トレーニングをしていない…!
■ゲストに有森有子さんが来ていました。アップの体操をリードする有森さんの身のこなしのなんときれいなことか! また、中学生がまともに体操をしないのをきっちり指摘するときのはっきりした言葉がけのトーンにも“一流”の人を感じました。ストレッチを一通り済ませてから「あとは自分が気持ちいいと感じる体操をしてください」と言う言葉にもうなずけました。
■家に帰って、急に思い立って「おかあさんといっしょ」のマイ・ベスト・アルバムを作りました。この頃、クラシックをきいていたかと思うと突然ロックをヘッドホンでガンガンきくし、自分でもこれはかなりアヤシイと思っている。今日は「おかあさんといっしょ」だ。
■マイ・ベストは、「オープニングテーマ」(現行)*「にじのむこうに」*「あ・い・う・え・おにぎり」*「公園に行きましょう」*「てをたたこ」*「シアワセ」*「アイアイ」*「5匹の子豚とチャールストン」(神崎ゆうこ)*「モウモウフラダンス」*「ブレーメンのおんがくたい」*「おかあさんといっしょのトルコ行進曲」*「おーい」*「すてきなことば」*「ハオハオ」*「いちごはいちご」*「にじのいろとおほしさま」*「夢のなか」*「ちいさなおふね」*「星ひとつ」(神崎ゆうこ)*「うたうクジラ」*「ないてたらね」*「ふゆのプレゼント」の22曲で、タイトルは「ふゆのプレゼント」かな… こうして選曲して曲順を決めるのはむずかしい! とりあえず好きな歌をセレクトして43分余り、通勤ドライブでCDをあれこれ入れ換えることもしばらくないでしょう。
■またくどい話になるが、どうして「おかあさんといっしょ」かというと、なんといってもおもしろいからです。きき応えがある。いろんな音楽の原形のエッセンスがきちんと生きている。仕事で必要なこともあるのですが… 「おかあさんといっしょ」の歌は音楽的にも高度な技法で作られているので単純に幼児向けとするにはもったいない魅力があると思っています。「おかあさんといっしょ」の音楽について学術論文が書けますね。また、シンセの打ち込みをしていてもすごくおもしろい。そうそう、「おかあさんといっしょ」のシンセの打ち込みでいちばん困るのはギターです。あのファジーな奏法を機械的に再現するのは至難の業だ。
■刺身を切るのに包丁を砥ぎました。砥石で砥いでいます。これがなぜかおもしろい。ただ砥ぐだけに見えるが奥が深い。夢中になってしまう。刃先を砥石に当てる角度や力の入れ方が微妙にちがって砥ぐたびに切れ味がちがう。うまく砥げたときは包丁が野菜や肉にすいつくように入るが力は要らない。もちろん料理をしていても気持ちがいい。そうして料理をしていると一日の疲れもどこかに行ってしまうのだ。この頃、テーブルのアレンジにも興味が出てきています。そして写真に撮る!のが夢かな…
■昨日は新聞の切り抜きに半日使ってしまいました。英国ブレア外交についてなど、興味深い記事がたくさんありました。