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クリスマス会での音楽遊び

日曜日に市内に昨年度開校した特別支援学校(知的障害教育校)のPTA行事で音楽遊びをさせていただきました。およそ50家族のみなさん、子どもたちと保護者のみなさん、そしてきょうだいのみなさんで総勢120人くらいでした。ほとんどがミュージック・ケアは初めてということでしたが驚くほど文脈に沿った流れで私は目を奪われてしまいまいした。40分はあっという間に過ぎました。地元という距離感だけでなく肌で感じる空気感はとても自然で気負いなく誰もが自分のままそこに居ることができる空間だったように思いました。催しは「クリスマス会」というネーミングでした。余韻たっぷりの中で私は山下達郎の「Blue Christmas」が無性に聴きたくなりました。また、今日の音楽遊びは人数の多さもあってプログラムやグッズの準備は自分でも不思議なほど夢中になってしまいました。プログラムを考える中でいつしか音楽を聴くことにも敏感になってきました。音楽療法を志した頃に戻ったかのようでした。こうした機会をいただけたこととたくさんの出会いに心から感謝しています。

今回のお話をいただいて人数に見合うビニール袋を用意したいと考え、ビニール袋を入れる布袋も新調しました。布袋も色あいや肌ざわりからメッセージを伝える大切なツールなので久しぶりに手芸店などを回りました。そして、幅約1m、長さ約2mの布を二つ折りにしてミシンで縫いました。完成した3つの布袋に1万枚余のビニール袋を入れたところあまりの大きさに驚いてしまいました。当日はそれで遊びの意図を伝えることができたものと思いましたがその大きさに正直なところ閉口してしまいました。ステップワゴンのサードシートをたたんでも山のようになって、そもそも家では保管するスペースもない。終わってから「これを持って帰るのか…」と思案してその学校で活用してもらうことにしました。

今回使ったミシンは最近調達したものです。ミシンの調子がいいとこんなにもスムーズに縫えるのかと、当たり前のことですが縫ってはほどいてと繰り返しながらミシンをなだめながら縫っていたのが何だったのかと思えてきました。高校国語を担当しているので橋本治氏の著書から学ぶことが多いのですが、彼の柔軟な思考が『男の編み物(ニット)、橋本治の手トリ足トリ』につながったのはなんとなくわかる気がします。私は必要があっての手芸ですがその一線を越えたらきっとのめり込むでしょう。次はマレットの帽子を毛糸で編むことになります。これは十数年前に試みてそのことを知った同僚が助けてくれたのですが今回は自分でチャレンジです。

手芸店を回るのもミシンを使うのも久しぶりで夢中になっている自分がおかしくてたまらないというこれも久しぶりの感覚がありました。人はなぜそうするのか、なぜそこまでするのか、その不可思議さを図らずも身をもって経験することになりました。最後まで迷いに迷って考えたプログラムもいざ始まると“即興プログラム”となりました。そして、音楽の聴こえ方がとても新鮮で学生の頃の自分を思い出します。

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