月別アーカイブ: 2003年10月

another mind

■上原ひろみのアルバム『another mind』がAmazonから届きました。ボビー・エンリケスを思わせるエネルギッシュなピアノに堪能しています。ドラムもギターもアルトサックスもベースもみんなものすごくエネルギッシュで斬新だ。リズムのキレが秀逸だ。そして、溢れるリリシズムがあるからいい。CDウォークマン持って家の中を歩いてます。ここ何年かこんな音楽聴いたことがなかったと思わせる演奏です。ジャズファンでなくても必聴盤だと思います。
■コンテンポラリーという概念にこだわった頃がありました。今もそうです。同時代ということです。クラシック音楽とか現代音楽とかいうカテゴリーではなく、今、この瞬間、刹那を生きる音楽です。そして、前衛にはもっとこだわっている自分がある。
■北極星という概念が好きです。ずっと見える。今日一日、なんだかんだとあってもそこに必ずある。2000年度だからもう3年前になりますが、横須賀市の国立特殊教育総合研究所で聴いた熊本大学の干川隆先生の講義は今も私の心に焼き付いています。(以下、★印は勤務校の「個別の指導計画」の研修用に作ったレジュメからのコピーです。2002.2)
★IEPミーティングが大事。「IEPの作成過程の中心は、IEPミーティングです。ミーティングを通じて親と教師は、共に子どもの教育のプログラムに関する決定を行います。IEPミーティングの一つの成果は、IEPの記録です。この成果は、IEPチームによる関与とチームによって到達した結論について書いた記録です。」(ミネソタ州のIEP作成マニュアル)
★アメリカでは14歳以上の子どもにはITP(Individualized Transition Plans「個別移行計画」)が作成される。将来、地域でどういう生活をしていくことを目指すか、ということ。コミュニティーで、仕事で、レクレーションで。
★保護者の思いを生かすには、意見をきくだけではなく、親にビジョンをもってミーティングにのぞみましょうと呼びかけている。まず夢を語ろう。夢みたいなもの大事。PATH(Planning Alternative Tomorrow with Hope「パス」)という考え方。PATHとは夢を絶えず持ちながらなんとかしていこうとグループで考えること。みんなで夢を語っている。かなうかも知れないがかなわないかも知れない。
★北極星は見えているけど手が届かない。誰が、何がいいとか悪いとかじゃない。
★「1.夢に触れること-北極星。2.ゴールを感じること。3.いまに根ざすこと。4.参加する人を明らかにすること。5.力をつける方法を見つけること。6.次の数ヶ月の作戦を描くこと。7.次の1ヶ月を計画すること。8.最初の一歩を踏み出すこと。」(http://www.inclusion.com)
★IEPの課題は2つ。保護者の意見を取り入れることと、どう授業に活かすかということ。
■そう、夢見ることが大事だと思う。野田燎先生の「今までのことはええやん、明日からのこと考えよ」ということに通じると思う。上原ひろみの『another mind』はちがうバックボーンですが、「本心はちょっとちがうんだよ!」という自分に正直な気持ちがこのアルバムの魅力なのだと思うのです。目の前のことはこれ…でも、みんな、ちがう世界を持ってるでしょ! another mind…それを大事にして語らなくちゃ!
■睡眠十分でもけっこう疲れている、かも…それにしても上原ひろみのピアノがこれだけ書かせるのは、やっぱり、彼女はただ者ではない!

ドロップ6

■寝癖をつけようと早寝遅起きをがんばる。やっと眠気が出てきてホッとしています。
■今日はD30のバッテリーを充電して、2つ目の充電が終わって点滅から点灯にLEDが変わった瞬間を見た! これはめったにないことで、なにかいいことがあるかと思ったけどとくになかった、かな…
■ギターが届きました。ヤマハのRGX-420S D6(ドロップ6)で、1弦は7弦ギターと同じBです。この音域に納得です。バイオリンの音域にはあと一歩ですが、CとBが出せることの心地よさに安堵を感じます。そして、ベースラインが弾ける。いっそのことベースも欲しくなります。オーケストラでもバイオリン→ヴィオラ→コントラバスと「転向」した経歴がある自分の行く末が思い知れる。色はインターネットで見たよりもぐっと落ち着いた深いメタル色でいかにもソリッドギターです。これは思いがけなく気に入ったところですが、ピックアップのフレームは頼りなくてもうちょっと質感の高いものにできなかったものかと残念です。
■このギターは4度下げチューニングと、かなり太めの弦ゲージということで、フィンガリングは自分で考えなくてはならない。低音に納得しているのでぜひとも使えるようになりたい。…と、あれこれさわっていたら、なんだ、4度上の音を出せばいいではないか! 管楽器でいうところのF管だ。ホルンといっしょ。つまり、CのコードならFのフィンガリングでいい。それでルートのCもきっちり出るのだ。これはおもしろい! 鳴りは骨太でしっかりしています。ボディはアルダーです。どうしてこれが生産終了になったのだろう。おもしろいけど部屋のファンヒーターが共振してウワァーンとうなる。これがけっこう気になります。
■ギターは多彩だと思う。楽器そのものの素材、デザイン、種類、奏法、どれをとっても多様で、それぞれに哲学がある。セミアコのドロップ6はないのだろうか!
■帰りに寄った地元の療育センターでしばし話し込みました。異業種ではないけれどもちがう条件で仕事をする人たちと話をすることはとてもいい刺激になります。そして、ここにも障害があるお子さんたちを支える暖かさとヒューマニズムがあることにホッとするのでした。
■夜は山下達郎の『Season’s Greetings』を聴いています。年内いっぱい、クリスマスシーズンです(^_^) この冬は八ヶ岳高原に行けるだろうか…

スペシャルなエレキギター

■睡眠時間が3時間とか厳しい日が続く。今日は出張で100キロ走って帰って会議で提案…こんな日が続くと仕事の質が落ちて子どもたちとのかかわりに影響するのではないかという不安すら感じます。今夜は早く寝ようと思いながらもHPの更新に頭をひねる!
■この日曜日に10月の日曜日のポコちゃんがありました。18家族のみなさんに来ていただきました。保護者のみなさま、ごきょうだい、スタッフを合わせると45人くらいです。ミュージック・ケアの技法にとっては決して多い人数ではありませんが、終わってからの子育てのご相談などに応じ切れないところが申し訳なく思っています。ふだんはメールでのご相談ですが、やっぱり会ってお話をさせていただくことで深まりのあるコミュニケーションとなります。みなさん、ポコ・ア・ポコの音楽療法そのものだけが目的で来ていただいているのではないと思っています。障害があるお子さんのご家庭のニーズの本質はそれぞれもっとちがうところにあるものと考えています。ほんとにこの国は「文明国」なのか!
■パワーポイントのアカデミック・パックを購入、LaVieにインストールしました。これでLaVieでもプレゼンテーションのファイルを作成できます。つまり、「どこでも仕事」度が増したわけ! うれしいようなうれしくないような…
■パワーポイントは不思議なソフトで、アカデミックパックとはいえ11,800円の投資は自己投資という意味で高いものではないと考えています。プレゼンテーションのファイルを作成することで自分の思考過程を確かめることができ、さらにその思考を創造的に発展させることができます。思いがけない発見があります。そもそも説明ができなければ自分がしていることの意味はないというくらいの意識が必要だと思う。
■エレキギターで6弦ながら7弦の音域をカバーするアウトレット品(60%オフ)をインターネットで見つけて注文しました。特殊なギターですが、単なる変わり者ではなくスペシャルなギターと思っています。ギター1本だとどうしても和声進行のルートが弱くなってしまいます。人間の感性はうまくできたもので、聴こえないルートを聴きながら音楽を感じている。でも、やっぱり和声進行のルートはほしい。かといって7弦はちょっと冒険です。7弦ギターはけっこういろいろ出ていていつでも買えるけど、このヤマハの6弦ギターは生産終了です。とりあえず入手した次第!

「文明国」

■F1のシーズンが終わりました。トヨタのマシンは博物館で見ているだけに印象深くて応援していました。最終戦で入賞して来年の参戦につながるものとホッとしました。F1は美しい。ただただ美しい。ロードレーサー(自転車)もそうだ。速く走るために生まれたものはすべて美しいと思う。
■連休に何ヶ月ぶりかで大型カメラ店に行きました。久しぶりの銀塩のDPEですが、今やDPEプロセスはデジタルなので銀塩らしさが影を潜めてしまって味気ない仕上がりです。それでもデジタルでは偽色やジャギーに転んでしまいそうなデテールに目立った破綻もなくてデジタルにはない懐の深さが感じられてなかなかよい。デジタルといえば、先日、EOS1DSのプリントを見て、デジタルもここまで性能を上げないと銀塩のレベルに到達できないとわかって600万画素クラスのSLRデジカメがかすんでしまいました。私のD30はちょっと斜に構えて個性派と割り切る!
■どうしてデジタル写真が味気なく感じられることがあるのだろうか。おそらく、自分がこれまで写真として接してきた銀塩の記憶がそう感じさせているのだろう。物心がついた頃からデジタルを見慣れていればこんな感覚にはならないと思う。ただ、銀塩にノスタルジー以外の何かを発見したとき、それは文化だと思う。その何かこそ大事だと思う。しばらく銀塩にこだわってしまいそうです。カメラはエスピオ・ミニで、故植田正治氏の愛機と同型です。今日、トレビを詰めました。
■…障害児教育に携わっていると、これが文明国かと思うケースと出会うことが少なくありません。F1が世界を転戦し、この私がロードレーサーで走り、高性能のカメラで写真を撮っておきながら、まさにその時、唖然とする状況がある。 このギャップは何なのか! リーダーを自認する人たちに、ヒューマニズムに立脚した今一歩の決断を切にお願いしたいのです。

北陸の夕日

■5日日曜日、大滝昌之先生の音楽療法ワン・モア・ステップ講習会を行いました。私も主催者のひとりだったのですが、当日は仕事で終わりにしか行けなくてとても残念でした。講習会に参加していただいたみなさんからメールをいただいて、企画してよかったと思いました。しみじみと…
■今回、大滝先生に使っていただいたエレキギターは私のもので、弾ける人に初めて弾かれたわけです。そして、こんな音がするのかと思いました。明るくて拡散する音。アンプやエフェクターのこともありますが、ギターがもって生まれた音は変わらないと思います。これはこれで使いやすい音です。でも、私の好みはもっと芯のあるヘビーな音にシフトしています。
■先週、ふとしたことで石川さゆりの『天城越え』の歌とカラオケを聴く機会が仕事でありました。ずっと演歌から遠ざかっていたこともあってか、おもしろいと思いました。演歌をクールに聴く自分が意外です。もしかしたら「奏でる」ことの意味をあれこれ考えているので、音楽の聴き方がずいぶん変わってきたのかも知れません。食わず嫌いがいちばんダメ!
■「おかあさんといっしょ」の『あかりを灯そう』もこの頃気になる歌です。これも音やリズム、コード、メロディー、構造など、音楽のいろんなファクターのベーシックな機能できちんと構成した音楽です。聴くだけで勉強になります。またシンセの打ち込みがしたい!
■9日(木)~10日(金)と金沢に出張でした。提案なのでそれなりに準備もあってたいへんでしたが、やればそれだけ得るものがあっていい勉強になりました。
■帰りに加佐ノ岬に寄ってきました。加佐ノ岬倶楽部でスコーンとミルクティーをゆっくり味わってシー・ガーデンを散策。ここには宮本啓子音楽療法研究所があります。夏の全国セミナーで買えなかったミュージック・ケアのシャボン玉グッズをまとめて買ってきました。加佐ノ岬まで行って視野に入りきらない水平線に海の広さを実感してなんだか気持ちもすっきりしました。北陸の夕日は2日ともとてもきれいでした。
■毎日毎日、よくこんなにもいろいろあるものだとおかしくなるくらい忙しい。おまけに自宅のプリンタPM2000Cが動かなくなって19日日曜日のポコちゃんのお知らせもプリントできないという非常事態! プリンタのバックアップがないとどうしようもありません。出張から帰ってやっぱり動かないプリンタの下をふと見ると、プリンタに接続するパソコンの切り替え器のレバーが動いているではないか! 戻して無事動きましたがなくした時間は戻らない。

SOHO

■今日はSOHOしてました。朝からずっとパソコンの画面を見続けて、昼食のとき以外ずっとそうしていました。液晶といえども8時間もモニタを見続けるとさすがに疲れます。モニタに目の焦点が合わなくなってくる。頭はフル回転で完全にハイになってる。モニタの横で猫がじっと私を見つめている…
■さすがに限界を感じて5時過ぎにスーパーに買い物に行って、並びの書店でまた料理の本を買ってしまいました。『NHK生活ほっとモーニング プロが教えるきほんのイタリアン』(NHK社会情報番組編 日高良実監修 アスキーコミュニケーションズ 2003)です。どうしてアスキーがこんな本出すのだろうと思いながらレジに行きました。
■NHKの「食彩浪漫」以来、「アクアパッツァ」の日高良実総料理長にぞっこんです。「青じそと黒ごまのソースで白身魚の網焼き、和の春の香り」などというちょっと???なレシピもあるけどイタリアン(^_^;)夜はキッチンドリンカーしながら鶏肉の唐揚げなど延々1時間!…料理はセラピーだと思う。
■この休みに新聞の切り抜きを2か月分一気にしました。腰というか背中が痛くなりましたがいくつも大きな発見があってスクラップブックのページをめくっては読み返しています。これは読み返すほどの記事ではありませんが、Windowsの画面をMac風に変えるというフリーソフトの記事があって、早速インストールしてみました。「窓の手」です。でも、どうやればMacになれるのか、Macのデザインがしっかりわかっていなければどうしようもない!
■いささかベクトルがちがいますが、このLaVie Mのデスクトップをブルーナカラーのオレンジバックのミッフィーから、ブルーの服を着たミッフィーを真っ白なバックにレイアウトしてみました。どう見ても春夏バージョンだけどしばらくこのままにします。
■ルイ・アームストロングの『この素晴らしき世界』を聴いています。堺市のミュージック・ケアの総合研修のとき、この曲でずいぶん癒されました。私もいつか使ってみたい曲です。