月別アーカイブ: 2021年9月

サイモン&ガーファンクル*NYセントラルパーク・コンサート

大学の集中講義は昨日で一旦終了してほっと一息という今日は出勤したものの残っていた夏季休暇を取ってすぐ帰ってきました。昼まで来週から始まる後期の講義の準備をして午後はサイモンとガーファンクルのセントラルパークのコンサートのDVDを観ながらキーボードを叩いていました。とても贅沢な時間を過ごしたわけです。

このDVDは思い立ってフリマサイトで調達したものです。その思い立ってというのは、先月亡くなったローリングストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツを悼む朝日新聞の記事のあるフレーズからスティーブ・ガッドのドラムが思い出されて無性に聴きたくなったからです。
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彼(チャーリー・ワッツ)が独特だったのは、ほんの気持ち、わずかにリズムを遅らせること。それがバンドの絶妙なスイング感、グルーブ感を生んでいた。
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そこからなぜスティーブ・ガッドにつながったのか。それは、サイモンとガーファンクルがニューヨーク・セントラルパークで行った再編コンサートのテレビ放送を観て彼のドラムに惹きつけられた記憶が甦ったことによります。当時のことですからドラムが時間の刻み、音楽の流れを「すべて」決めているのにあまりにも自然体で悠々とした音の完璧なコントロールにほんとに魅了されました。

セントラルパークの再編コンサートは1981年9月19日、今からちょうど40年前のことです。その魅力はドラムだけでなくサイモンとガーファンクルはもちろん、バックもホーンセクションも素晴らしい。音、録音も然り。アナログの完成したひとつの姿だと思う。今聴いてもその音も音楽も全く色褪せていない。ノスタルジーに浸るなどとんでもないこと。現在進行形の躍動した音楽だ。今、ステップワゴンのオーディオが取り外してあってドライブしながら聴けないのが残念です。

ジョン・ルイスのバッハ、幾たびか

バッハのゴールトベルク変奏曲のパート2のCDを見つけて購入しました。パート1は持っていて愛聴盤ですがパート2は知りませんでした。ジョン・ルイスが弾くバッハは穏やかな印象ですが私にはたいへんスリリングに聴こえます。どこまでも穏やかで抑制された印象ですが彼の音一つひとつは大胆かつ絶妙なコントロールのなかで音楽が奏でられている。何度聴いても私を飽きさせない。夜、ベッドでよく聴くのはジョン・ルイスの平均律です。弦やギター、コントラバスが入って実に瀟洒な演奏です。きっとたくさんの人がこの演奏について語っていると思いますが、ギタリストの鈴木大介氏のブログの記述にうなずいてしまいます。私はジョン・ルイスの平均律4枚をひとつのプレイリストに全部つなげて3時間50分というロングプレイをベッドで楽しんでいます。あまり聴き入ってしまうとなかなか寝付けない。

山と音楽

8月放送のNHK-BSP「美の壺」のテーマは「大地の母 山」で観応えがありました。山の番組は「百名山」をはじめトレイルランなど録画して繰り返し観ていますがそのどれもとちがう魅力がありました。一言で表すなら「山を愛でる」ということだろうか。映像は尾根が連なる雄大さや木々の緑の美しさ、青空とのコントラスト、夕立でめくるめく変わる空模様と光などをタイムラプスやスライダーを駆使したもので、バックに流れる音楽が控えめの音量でフェードインしたりフェードアウトしたりと絶妙な取り合わせでした。

備忘のためのシーンと曲名のメモです。

・オープニング:映画「サウンド・オブ・ミュージック」より「クライム・エブリ・マウンテン」(クラリネット重奏~弦楽アンサンブル~メゾソプラノ独唱)
・北アルプス:「アルプス一万尺」(バイオリン独奏)
・燕岳登山道から望む北アルプス:「イッツ・ワンダー・ワールド」(ルイ・アームストロング)
・雷鳴と夕立のあと:曲名不詳(バイオリンとギター)
・日没後の天体ショー:ドビュッシー「月の光」(ピアノ独奏)
・翌朝の日の出:曲名不詳(ピアノ独奏)
・山の風景の山水画:曲名不詳のジャス(ビブラフォンとピアノのデュオ)
・八ヶ岳を撮る野川かさね:曲名不詳のジャズ?(コントラバスのアルコとピアノの静かな曲)
・妙義山:ヴェルディ「レクイエム」から「怒りの日」
・鳳来三山:曲名不詳のサックスソロ
・同:バッハ「G線上のアリア」
・地蔵ヶ岳のオベリスク:ベートーヴェン交響曲第7番2楽章
・フィナーレ:「クライム・エブリ・マウンテン」