月別アーカイブ: 2019年1月

底冷えの冬の日に

1月から2月のはじめにかけて気温は「底」となります。毎年の繰り返しのはずですがそのときにならないとその寒さはなかなか思い出せない。今、まさにその真っ只中です。そして思い出したのは寒さも暑さと同じように体力を奪うということです。身をもってわかるといういい方ができるでしょうか。ふだん自宅では薄手のダウンジャケットを来ていますが水仕事で同じダウンでもベストに着替えるとほどなく腕が痛みを感じるようになってきます。そして眠さです。睡魔というより一種の防衛反応のような眠さと思います。できるだけエネルギーを使わないように眠る。もしかしたら冬眠とはこのような感覚なのだろうか。でも、寒さは嫌いではありません。きちんと防寒対策をして凛とした冷たい大気の中を歩く心地よさはなんともいえない。

今日は松葉祥一・西村ユミ編集「現象学的看護研究 理論と分析の実際」(医学書院 2014)を最初から読み直し始めました。「自然科学的な研究は、われわれの経験の中から、意識的に行った行動や重要だと思われる要素だけを取り出して、空間座標や時間軸といった客観的指標にあわせて再構築し、残りの部分は捨てる、あるいはフッサールの言い方では隠してしまう。現象学的研究が求めるのは、そうした抽象化を行う前の「生きられた経験」にたち帰ることなのである。」(松葉)なんとすんなりと入ってくる言葉か! 勉強しなければならないことのなんと膨大なことか!

キーボードのおもちゃ

非常勤講師をしている特別支援学校のプレイルームに古い小さなキーボード型のおもちゃがあります。プラスチックでできていて幅40cmくらいの大きさです。紺、赤、緑、黄の大きなボタンがあって、複数の音色で簡単なメロディーを奏でることができたり、また、自動演奏で曲が流れたりします。その自動演奏の曲が気をつけて聴くとどうしてこんな選曲になったのかと不思議に思うことしきりです。クリスマスソングの「ジングルベル」と「サンタが街にやって来る」、ヴィヴァルディの「四季」より「春」の第一楽章、メンデルスゾーンの「春の歌」、そして、ビートルズの「レット・イット・ビー」とフランク・ミルズの「スパニッシュ・コーヒー」の6曲です。子どもが遊んでいて流れた曲を聴くだけなので他にもプログラムされているかもしれませんがこの6曲だけでも選曲の不可思議さが表れているように思います。季節の音楽がクリスマスソングの2曲だけ、「春」と「春の歌」はホームミュージックとして、子ども向けとしてはほとんど聞いたことのない「レット・イット・ビー」、そして、かなりニッチと思われる「スパニッシュ・コーヒー」です。おまけに限られた同時発信音で流れてどの音の大きさも同じのべったりした電子音なので音楽と呼べるのかどうかと訝しく思えます。でも、それだけに興味津々です。誰がどんな経緯でこの6曲を選んでプログラムしてどんなところで作られたのだろうかと。

東紀州の海と空

今週は毎日仕事が入っていました。明日土曜日は福祉事務所からの依頼で音楽療法のセッションを行います。明後日日曜日は映画「オキナワへいこう!」を観に大阪に行きます。次週の週末は長野県の小学校の研究会と主催する音楽療法の勉強会があって土日はけっこう慌ただしく、日々は矢の如く過ぎていきます。大学の授業は今週で終わって一区切りがついたので来週からやっと方向性が見えてきた自分の勉強に取り組みたいと思っています。振り返ると手探りの混沌とした10か月だったように思います。また、ここしばらくは昨年のことを思い出すことが多くなって何かにつけて上の空状態だったのかもしれません。

そんな日々の中で、先週末は遠くに行きたいと思って南へ向かいました。久しぶりのソロツーリングです。準備が整ったのは10時を回っていたので距離を延ばすために高速に乗って紀州道をひた走りました。毎週のように東紀州に出張していた平成22年当時は大内山以南は一般道しかなかったので往路3時間、会議1時間、帰路3時間というような弾丸出張でした。今回はトンネルの合間から見える海岸線や町並みからおおよそどこを走っているのかわかるものの一度も訪れたことがないような心持ちでした。熊野で一般道に入って七里御浜や御浜町の町並みが続くロケーションを走ると懐かしく思いました。同じ三重県なのに空の色も海の色も山の色もちがう。冬用のジャケットを着ていたので汗が出てきました。途中で連絡が入って早く帰ることになったので鯖寿司を1本食べて御浜町で折り返しすぐ帰路に着きました。今回の東紀州行もやっぱり弾丸さながらのツーリングで走行距離は約230kmでした。

自作マシン幾たびか

年末年始にパソコンのメンテナンスをしなくなってしばらく経ちますが、この年末に自作マシンのモニタが“NO SIGNAL”と表示されて真っ暗なままになってしまったので修理を試みました。その兆候はあったのですが騙し騙し使ってきていよいよ回復の見込みなしと判断したわけです。すぐに思いつくのはグラフィックボードの不具合です。そこそこのボードを調達したもののやっぱり真っ暗! これはいけないと小手先の修理はあきらめて今日は手持ちのパーツをかき集めて新しい?パソコンを組み立てることにしました。

構成は、AMD A10 7860K+リテールクーラー、ASRock A88M-ITX/ac、8GB RAM、玄人志向400W 80+、等です。Cドライブは旧マシンで起動音まで確認できているのでそのまま移植です。ケースはBitFenix Mini-ITX キューブケース Colossus-ITX(ブラック)でコンパクトです。組み立てはMiniにありがちなマザーボードへの細かな配線で時間が取られたものの順調に進みました。自分ではどうしようもなかったのはWindows10の認証です。「ハードウェアの大幅な変更」のため認証されず、マイクロソフトのヘルプデスクに電話することになりました。Windows7からの無償アップグレードのため新しいプロダクトキーを発行してもらって環境の移行は無事完了しました。

旧マシンは2012年夏に組み立てているので6年半稼働してくれたことになります。かといって今日組み立てたパーツは底値のとき少しずつ集めたものなのでCPUは2016年モデルです。時に動画処理に難はありますが仕事や静止画の処理には必要十分なスペックです。そういえばBANDIT 1250SAも2016年モデルです。

面白いのはマザーボードのWiFi機能です。マザーボードも2016年に購入したものでWiFiモジュールが付いていることをすっかり忘れていました。組み立てた後に黒い鉛筆のようなパーツを2本見つけてこれは何だと…取説にはWiFiモジュールの位置と配線が図示されているだけで詳しい説明はなし! 勢いで組み込んだところ無事ネットにつなぐことができました。

もうひとつ、ケースの白い帯にLEDで光るギミックが組み込まれていました。今回の組み立てで唯一新たに購入したのはこのためのSATA電源の分岐コードです。スィッチを押していくと、赤、青、緑と順に色が変わって淡く光ります。これが意外にいい。スペックは下がりましたがデータ保存と普段使いには必要十分でこの先数年は頼れそうです。

旧マシンのメモリなどまたまた新たな手持ちパーツとなったわけでいつか爆速マシンを作ってみたいと思っています。