「文明国」

■F1のシーズンが終わりました。トヨタのマシンは博物館で見ているだけに印象深くて応援していました。最終戦で入賞して来年の参戦につながるものとホッとしました。F1は美しい。ただただ美しい。ロードレーサー(自転車)もそうだ。速く走るために生まれたものはすべて美しいと思う。
■連休に何ヶ月ぶりかで大型カメラ店に行きました。久しぶりの銀塩のDPEですが、今やDPEプロセスはデジタルなので銀塩らしさが影を潜めてしまって味気ない仕上がりです。それでもデジタルでは偽色やジャギーに転んでしまいそうなデテールに目立った破綻もなくてデジタルにはない懐の深さが感じられてなかなかよい。デジタルといえば、先日、EOS1DSのプリントを見て、デジタルもここまで性能を上げないと銀塩のレベルに到達できないとわかって600万画素クラスのSLRデジカメがかすんでしまいました。私のD30はちょっと斜に構えて個性派と割り切る!
■どうしてデジタル写真が味気なく感じられることがあるのだろうか。おそらく、自分がこれまで写真として接してきた銀塩の記憶がそう感じさせているのだろう。物心がついた頃からデジタルを見慣れていればこんな感覚にはならないと思う。ただ、銀塩にノスタルジー以外の何かを発見したとき、それは文化だと思う。その何かこそ大事だと思う。しばらく銀塩にこだわってしまいそうです。カメラはエスピオ・ミニで、故植田正治氏の愛機と同型です。今日、トレビを詰めました。
■…障害児教育に携わっていると、これが文明国かと思うケースと出会うことが少なくありません。F1が世界を転戦し、この私がロードレーサーで走り、高性能のカメラで写真を撮っておきながら、まさにその時、唖然とする状況がある。 このギャップは何なのか! リーダーを自認する人たちに、ヒューマニズムに立脚した今一歩の決断を切にお願いしたいのです。

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