11月のポコ・ア・ポコ

4家族のみなさんに来ていただきました。4家族は日曜日のポコ・ア・ポコでいちばん少人数のように思います。少ないと子どもたちのことがよくわかるし、また、子どもたちもその空間を等分する割合の大きさを実感します。いつも小さくなっている小さなお子さんはこのときとばかりグッズの袋と開けようとしたりバルーンで大きく動いたりと、ふだんとちがう姿がたくさん見られました。いつも開けてみないとわからないのがポコ・ア・ポコです。その時その場その空間で自分がどういるべきかを自分で考えるキャパシティを確保していることがミュージック・ケアの特色ですね! ところで、今日の少人数のことで、秋は休日の行事がたくさんあって、「今日、○○さんはきょうだいの文化祭で…」等々教えていただきました。どうしても私のスケジュールでポコ・ア・ポコの日程を決めてしまいますが、来ていただけるときに誰もが来ていただきやすい空間であるように心がけています。いつでもみなさんのスケジュールと気持ちが合わさったときに心おきなく来ていただける場でありたいと思っています。

新聞の『文藝春秋』の広告に藤原正彦の「救国の提言 教養立国ニッポン」の見出しが出ていました。「格差、地方の疲弊、医療崩壊…経済至上主義では人心乱れて国滅ぶ。ならば再生の道はひとつしかないー」ともある。先月のNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で京都市立堀川高校の荒瀬克己校長の取り組みを見ていてあらためて思ったことが学問の大切さだ。学問は何のためにあるのかという根本の命題、学問の哲学にあたるところで国家として信念を持たなければならないのではないかということだ。学問は人の考え方や社会を構造化して客観的に吟味することに最大の意味があるのではないかと私は考えています。教養は学問のないところには育たない。基礎学力は大切だ。藤原正彦は昨年の全国高等学校教頭会総会及び研究協議会の講演「祖国とは国語」でこう指摘している。「『学問』とは、語彙の習得であり、思考を言語化することである。国語を学習する目的は次の3点である。①読書を通して国語力をつけることにより教養を身につける。②国語力をつけることで、論理的な思考ができる。③論理の出発点となる仮説を選択する力である情緒を養う。」“荒れた”学校が秩序を取り戻すとき基礎学力の重視は取り組みに必ず入っているのではないか。藤原正彦の指摘を教育関係者は真摯に受け止め、それぞれの現場で活かしていかなければならないと私は考えている。もちろん、障がいのあるなしに係わらず知的な営みはQOLを高めるものと思う。

昨日今日と秋がいちだんと深まりました。家の前のハナミズキ並木から風もないのに紅葉した葉が次々と落ちていました。この季節も光がとてもきれいです。リンクの「うちの食卓」はトスカーナの旅を紹介しています。どの写真もため息が出るほどの美しさです。

今夜はぶりの照り焼きに挑戦しました。それなりにはできるものの、定番は難しい。

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