「予感」2題

先月、ふとしたことで映画「アンタッチャブル」のショーン・コネリーを思い出して今一度映画を観ました。この映画を初めて観たのは20年以上も前のことで、ケビン・コスナーを知ったのもこの映画でした。以来、ケビン・コスナーはお気に入りの俳優のひとりで、「JFK」で着用の眼鏡を調べて似たデザインのものを買い求めたこともあります。先月末に公開された「ドリーム」も早く観たいと思っています。でも、今回はジム・マローン役のショーン・コネリーなのです。シカゴ市警でパトロール20年のリタイア前の「しょぼくれた」巡査ジム・マローンがエリオット・ネスからアル・カポネを挙げるチームに誘われたとき、いつかそんな時がくるのではないかと心のどこかで予感がありながらそれを打ち消そうとしてきた逡巡と不意を突かれた姿に自分を重ねてしまいました。リタイアが近づいた時だからこそ動く心があります。当時コネリーは58歳で、舞台設定の1930年当時のリタイア前の役作りなのでやや老け感が目立ちますが存在感は圧倒的です。私は存在感は彼の十分の一もありませんが歳のとり方のモデルのひとりと思っています。彼はこの映画でアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。モリコーネの音楽も素晴らしい。

土曜日の京都行は途中寄るところがあって車で行きました。往復の道中に聴いたのはNHKスペシャル「至高のバイオリン ストラディヴァリウスの謎 The Mystery of Stradivarius」のDVDの音楽でした。往復300kmずっと聴き続けました。テレビ番組そのままですが全編にわたってバイオリンの演奏が流れます。千住明の音楽がとてもいい。バイオリンという楽器しか奏で得ない情感があるように思います。音楽心が掻き立てられます。今日はそのCDが届いて聴きながらThinkPadに向かっています。この番組に登場する日本のバイオリン制作者の窪田博和氏は名古屋の弦楽器専門店シャコンヌ(株式会社)の代表取締役会長で、私の弓の毛替えはここでしてもらっています。彼の手によるニューのクオリティは相当なものだとか。彼のバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスだけを使った演奏会もあったようで次の機会があればぜひ聴きたいと思っています。バイオリンは心を波立たせる音楽を奏でます。こちらもキーワードは予感、か。

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