日別アーカイブ: 2017-10-22

先々週末と先週末と今週末

先々週末は京都で教育学の講義を聴講していました。大学の講義然とした場は大学卒業以来のことでとても新鮮で、同時に、学術的な基礎研究の重要性を身をもって知った思いがしました。授業の構造やそこにある力学のようなものの捉え方や意味、また、多様なe-Learningの現在を知って取り残されてしまったかのような焦燥感を感じました。SPSSの分析は私の理解を超えるところもありましたが、研究を進めるに当たって押さえておかないといけない基本的なイメージは何とかつかむことができたと思っています。ものごとをていねいに考えることは常々自分に言い聞かせているつもりですが、アカデミックな研究の手法の緻密さに圧倒されました。少しでも近づきたいと思いました。

また、大学はつくづく面白いところだと思いました。キャンパスも建物も新しくなってすごくきれいで、食堂のメニューも手頃な値段で美味しかったです。三々五々集う学生のスタイルもまちまちで私のようなおよそ学生のイメージからかけ離れた御仁もちらほら。食堂の私の横のテーブルでは小学生の女の子3人が大きなガリガリ君やケーキを食べていたのですが、まるで自分の学校かショッピングモールのフードコートにいるかのように落ち着き払っているのです。どう見ても冷房の効いたところでしばしの休憩という様子です。食堂の隣はセブンイレブンです。休憩場所にもってこいなのでしょう。学食にとけ込んでいるところが面白く思えました。

先週末はアンリ・カルティエ=ブレッソンの映画を観る機会がありました。彼の名前は時々見かけたことがありましたがこうして生涯にわたる仕事、作品を見たのは初めてでした。決定的瞬間とか瞬間の芸術とか彼の作品にはこれ以上はないと思えるタイミングと構図があります。でも、それはカメラを構えてずっと待っていただけではなく、例えばポートレートならコミュニケーションをとったり、街を撮るならそこで空気のように馴染んだりと、そこにある、起こっていることをストレートに撮るための動きがあったのです。構図の巧みさは画家を志した絵心ゆえでしょうか。ため息が漏れるほど構成的で人物の表情も絶妙だと思います。

今週末は勤務している病弱特別支援学校の学校祭でした。一堂に会した小学部と中学部、高等部の子どもたちの真っ直ぐなまなざしと声がやわらかくしなやかに、おだやかに流れる時間は何ものにも代えがたい大切なものに思えました。

今日は台風明けの晴天を見込んでたまっていたワイシャツをまとめて洗濯しました。なんと9枚もありました。