日別アーカイブ: 2009-08-15

アート

梅雨が明けて晴れの日が続くようになったら空は秋の色になっていました。澄んだ高い空、重い穂を垂れた稲、残暑は厳しいながらも秋はそこまで来ているのでしょう。
“夏休み”はテレビも特集とアンコールがたくさんあって新聞の番組欄をつぶさに見てはHDDに録画しています。昨夜は「関口知宏のファースト・ジャパニーズ」の「精巧華麗!女性切り絵作家の世界」そう、蒼山日菜さんの特集の再放送でした。この番組の中の言葉で私が最も頼もしく思ったのはスイス、レマン湖畔のブベイの画廊“GALERIE ZABBENI”の経営者アンドレ・ザベーニ氏の言葉です。「これは美しい。これを生みだすには多くの才能と愛情が必要です。忍耐も。芸術は人生や社会を映す鏡です。あなたの作品からは“人生は何かを成さなければならない”という強いメッセージを感じます。ここには揺るぎない価値がある。あなたの作品を通して人間は“創造できる”と知るのです。」「来ていただいてとても光栄です。」 作品について語る蒼山さんの言葉もただならぬ決心をうかがわせています。「花びらは少し日本的ですがアールデコーやアールヌーボー様式も取り入れています。なぜならわたしは日本人ですがここに暮らしてもう日本に帰ることはありません。ですからわたしの人生を象徴する一面もあります。少し日本的ですがヨーロッパ的な核があります。」芸術の文脈と価値を知る者しか語り得ないやりとりがあるように思います。そして、この番組の最高の黒子はカメラマンです。ただただ美しいとしかいいようのない絵作りはきっと絵コンテを描いてのカメラワークだからこそなのでしょう。美術品のような画面が続きます。ナレーションも私の好きな語りのアナウンサーでヴィヴィッドな空間を感じさせます。この組み合わせを考えたプロデューサーはどんな人なのだろうとちょっと興味もあります。
夜は某寺のお盆の法要で写真を撮りました。山門から本堂と庫裏に続く石畳の両側に並べられたろうそくの灯籠が優しく光ってそれはきれいでした。薄暮から夜を迎えるまで刻一刻と表情を変える様は幻想的でした。(Canon EOS kiss DX+Tamron A16、ASA800、SL-JPG、AWB、Picture Style : Standard、P-mode、上F2.8 1/6、下F2.8 1/5。露出補正はAF&AE Lockで意図的にしてあります。手振れ補正のない機材で一部三脚を使いましたがこの2枚は手持ちです。レタッチは角度調整とリサイズのみ。難しい場面はやはり一眼レフと思いました。(ブラウザとモニタによりますが画像のクリックで大きい画像が表示されます)
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