夏の準備

■曽根富美子・森口奈緒美『この星のぬくもり 自閉症児のみつめる世界』が8月に復刊されるようです。出版社はぶんか社とのこと。(復刊ドットコム『この星のぬくもり』のページ) この本についてネットで調べたのは副題の「自閉症児のみつめる世界」という言葉を思い出したからです。みなさんどんな読み方をしているのだろうと…。この本は自閉症の子たちのものの感じ方を視覚的に教えてくれます。
■仕事で子どもたちの写真を撮っています。学校生活のアルバム用です。自閉症や感覚の入力と処理に課題のある子たちは視線が合わないことがよくありますが、私は子どもたちの視線の行方を追って、何を見ているんだろう、何が好きなのだろうとよく思い巡らします。それは、たぶん、キラキラするもの、すき間から差し込む光、薄暗い廊下の天窓から漏れる光、紙に反射する光、小さなやさしい光、物理的角度では測れない視野の狭さ…私が撮る写真もいつしかそんなシーンが多くなってきました。ピントがバシッと合って解像度が高くてカリカリしていてコントラストも高くて鮮やかな色彩、そんなレンズの優等生みたいな写真は刺激が強過ぎると思うことがあります。
■レンズにはそれぞれ個性があって好みで使われるものです。ロシアのLOMOやライカのレンズで撮った写真にノスタルジーを感じるとき、もしかしたら自閉症の子の感じ方になっているのかも知れません。私は今キャノン使いなので、そうですね、EF50mmF1.4をF1.4~F2で撮るとそんな感じかな? 危ういくらいボケがきれい。D30で撮るとなおさらです。
■視覚的色彩ははっきりしないのがいいのですが、音楽の授業ではビートがはっきりした音楽を使います。ピアノもリズムのゆらぎを大事にしながらビート感をはっきりさせて弾きます。もちろん音色はやわらかなものを選びますが、音楽の三要素のリズム、メロディー、ハーモニーではリズムがいちばん大事です。リズムは心臓の鼓動であり脳のパルスです。
■古いのを騙し騙し使っていたメガネをやっと買いました。イタリアのデザインだと思う。買い物で迷っているときちょっと背中を押してくれる人がいると心強い。真っ白のナイキのスニーカーも調達してこの夏の準備ができたような気になっています。POCO A POCOというロゴのプリントのTシャツを見つけました。これも白!

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