登山靴の話

先日、県境の山でテント泊をしてきました。荷物はそれなりの重さでしたが折からの睡眠不足なのか熱中症なのかすぐに息が上がって休み休みの山行となってしまいました。途中から常に意識がはっきりしないというのかけっこう堪えました。それでも歩けるし登れるというのは一体どういうことかとかえって不思議ですらありました。初めて使った60+10の大型のリュックは荷物を詰めるとフィッティングが難しくて背面長を何度か変えながらテント場を目指しました。夕食はおにぎりは喉を通らず、カップスープとゼリー、しばらくして素焼きアーモンドを食べました。しばらく眠ると体調が戻って外に出ると空もガスはほとんどなくなって満月と星、遠くの街の光が美しい夜になっていました。翌日の下山は沢伝いのルートで距離は短かったものの今から思い返すと足場が悪くかなり危険なルートでした。行程をかいつまんで書きましたが今回の山行のいちばんの出来事は登山靴の金具が1個外れたことでした。帰宅して靴を洗ってオイルを塗り込んでいたときにちょうど中央の位置にある金具が飛び出していて触れたらぽろりと抜け落ちたのです。よくぞ山で外れなかったものです。

この登山靴は本格的なものとしては2足目です。1枚のヌバックレザーで作られていて履き込むほどに足にフィットしてきます。春夏秋のスリーシーズンはもちろん積雪が少ない冬山もウールのソックスとアイゼンを使うことでカバーすることができます。地形を問わないオールマイティさが心強いし、何よりもこの靴に足を入れてシューレ―スをしっかり締めるとそれだけで全身の姿勢がビシッと決まって心もちも登山モードに切り替わるのです。それだけに金具がぽろりと外れたのはショックでしたが他の靴は考えられず、今日、修理に出しに行ったときに同じモデルをもう1足調達してきました。ちょうどモデルの切り替わり時期でアウトレット価格だったのはラッキーでした。明日からリフレッシュ休暇に入るのでじっくりオイルを塗り込みたいと思っています。ちなみに留め金の修理は6週間を要するとのことで戻ってくるのは9月末になります。

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