歴史の法廷

毎日新聞社のサイト「毎日JP」で「事業仕分け ノーベル賞の野依氏、科学技術予算削減を批判」と題し、文部科学省の政策会議が設置した「先端科学調査会」で野依良治理事長の批判を次のように伝えている。「科学技術は日本が国際競争を生きるすべであり、国際協調の柱だ。これを削減するのは不見識だ」「(事業仕分けは)誇りを持って未来の国際社会で日本が生きていくという観点を持っているのか。将来、歴史の法廷に立つ覚悟でやっているのかと問いたい」私はこの「歴史の法廷に立つ覚悟でやっているのか」というフレーズに戦慄を覚えた。今に続く歴史と続く未来への今、絶えず検証されなければならないが、今このときの判断や決断は今しかできない。フィンランドが経済危機のまっただ中で教育こそ経済危機を乗り越える鍵として教育に投資した政府の見識と決断にフィンランド国民は誇りを持っているであろう。日本では某国立大学の教育学部でWAISなどの心理検査の新版が先の補正予算でやっと購入することができたという厳しい台所事情を知ったばかりなので野依氏の発言に大きな危機感と共感を持ってしまうのだ。

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