ブラームス、情緒、白州次郎、幸せの黄色いビオラ

この連休に自宅でいちばん長時間聴いたのはブラームスの交響曲でした。大掃除中もラジカセで流していました。カラヤンのブラームス交響曲全集がお手頃価格だったので購入した次第です。重厚にして華麗、それが私のブラームスの印象です。ブラームスの肖像は長い白髭の老人が一般的のようですが、若き日の彼はモデルのような二枚目です。シューマンの妻、クララに恋していたエピソードも若き日の彼を知るとなぜかわかるような気がします。ブラームスの楽曲も。美しく節度のある音楽ではないでしょうか。私がいちばん好きな交響曲は第2番です。学生オーケストラで最初に弾いた交響曲ということも理由のひとつです。ものごとを冷静に考える落ち着きを情緒に与えてくれます。ねばり強さの大切さも。この次に柳月堂に行くときはブラームスの2番をリクエストしましょう。
久しぶりに買ったカメラ雑誌の特集は「構図の決め方」です。デジタルカメラ雑誌がスペックばかりでなく絵心にアピールするコンテンツにシフトするのは自然の成り行きでしょう。絵心が満足しないと写真を撮る意味が見出せなくなる、つまり、達成感や満足感は写真と情緒でかかわることで得られると考えるからです。カメラも然り、でしょう。レタッチでどうにでもなると思われがちなデジタル写真もカメラメーカーの個性はやはりある。フィルムはもっと個性がありました。フィルムの個性が創造力を刺激する。このフィルムだったらこんな写真を撮りたい、また、こんな写真はあのフィルムで撮りたい、というわけです。そうしたことがデジタルカメラでも可能になってきたように思います。各メーカーのベクトルがはっきりしてきたからです。受光素子の種類やローパスフィルターの有無、そして、画像処理のアルゴリズムで差別化を図ろうという方向性が製品に意図的に反映されてきたというところでしょう。物理的には優劣があってもその特性なり個性を「味」として表現する力量がフォトグラファーの感性と技量に委ねられる。いわばフィルム選びです。こうしたことを踏まえた上で写真や映像を観ると様々なことが考えられて実におもしろい。また、画像処理のアルゴリズムを含むカメラやレンズを作った技術者の思いや製品化の意志決定のプロセスも見えるようだ。Canon EOS D30からデジタル一眼レフを使っているので私もあれこれ考えてしまうのですが、私のデジタルカメラで写真を撮るスタイルはフィルムカメラのときと同じことが基本だと思うこの頃です。つまり、シャッターを切る瞬間に全てを決めてしまうというものです。レンズや感度、Canonのピクチャースタイルのように彩度も明度もコントラストも全て決めてシャッターを切ります。レタッチはその時間がないからね(*_*)
今夜はNHK-TVで白州次郎のドラマの最終回が放送されました。情緒にこだわりますが、彼が彼たる所以は彼の行動を決めたのは情緒ではなかったのかと思われるところです。
連休の前に新聞の折り込み広告でビオラの苗が出始めたのを知って連休2日目に行ってみたら完売寸前で急いでカゴに入れました。4連のポットで苗の状態は上々でしたが、翌朝に植え替えようとしたら萎れている苗があったので水をたっぷりやって夕方に植え替えることにしました。いつも不思議に思うことですが、花の苗は植え替えるとすぐに一回り大きくなるように感じます。しばらくはその調子でどんどん大きくなる。そして、花は人によく見られる所に置くとより大きく成長して花もより華やかに咲くように思います。2種類のポットに計16本植えたビオラは全部黄色です。よりよき春を迎える願いをこめて幸せの黄色いビオラです。

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