地域共生ホーム全国セミナー

富山から帰ってきました。地域共生ホーム全国セミナーはちょっとしたカルチャーショックでした。メディアではある程度知っていたつもりですが、地域共生ホームに共感した人たち数百人が集まった会場はリベラルで前向きな情熱に包まれていて、これは自分の肌で感じるまでわかりませんでした。必ず社会現象につながっていくと思いました。学校関係者は懇親会でも私の他に一人しかいないように思いましたが、地域共生ホームの理念は地域と密接な関係にある学校教育を同時に支えてくれるものです。
1日目は“当事者”たちが登壇して自らを語るセッションが半分を占めました。地域共生ホームの毎日が楽しいというメッセージです。続いて北海道の“浦河べてるの家”の“当事者”の二人が自らを語って、これが私にはすごく不思議な話でした。幻覚妄想のことです。二人とも“精神障害者”で日々生き辛さを感じながらも、という言い方がすでに的確ではないのですが、自分の全てに向き合い、且つ、自分を客観的に捉えて“研究”して、これが自分を受け入れて日々を送る大切な行為となっています。ユーモアもあって実に興味深い面白いセッションでした。セッションの終わりで“当事者”が語った「人とのつながりの中で人は生かされていく」という言葉のなんと美しく重いことか! そして、浦河町は現代の岩倉かも知れません。これもメディアでは伝わらないことです。
千葉県の障害者差別禁止条例の案文をまとめた元千葉県障害者差別をなくす研究会座長、野沢和弘さんの基調講演も素晴らしいものでした。立場、スタンスのちがいがぶつかる同会のメンバーたちが相互に気づき合い、理解を深めながら合意形成するプロセスはこれからの社会で求められるいちばん重要なスキルではないのだろうか。野沢さんは毎日新聞夕刊編集部長のポストにあります。「記者の顔が見える」といわれる毎日新聞のリベラルな側面がそこかしこに感じられる話と人となりでした。
地域共生ホームを支援する制度を自治体で作り上げた行政マンもそうですが、こうした人材が一堂に会して熱く語り、その言葉に拍手を贈る参加者たちの熱意もすごいものだ。近未来の社会に明るい展望を実感する2日間でした。あまりに情報量が多かった2日間でした。少しずつ自分の言葉にしていきたいと考えています。
富山への往復は東海北陸道を走りました。東海北陸道は荘川〜白川郷が建設中で、また、対向2車線のところもあって所々渋滞、5時間以上かかってしまいました。行きはナビを疑って道を間違えて高山方面に行ってしまいましたが、標高1000mの紅葉が始まった木々の葉が逆光の陽光に輝いてなんときれいだったことか! また、ペンション・モーツァルトに行きたいと思いました。
自宅近くのスーパーでカレーの材料をそれなりにちょっとこだわって調達、帰宅して土曜日深夜に録画予約したNHK-TVの「SONGS ベストセレクション」のDVDを観ながら聴きながら大量のカレーを作って明日からのハードな毎日に備えたのでした。

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