ブラック・ジャック

■スクールバスの添乗で往復100キロを立ちっぱなしで乗ってまた椎間板ヘルニアがおかしくなりました。この仕事はハードです。ひとりで十数人のお子さんのサポートをするのも責任が重い。今日添乗したのは山間部のコースで、色づき始めた木々の葉が晩秋のやわらかな陽にキラキラと光る車窓の風景はとてもきれいでした。
■昼休みに音楽を聴くのが好きなお子さんがクラスにいます。今日は初めて鍵盤ハーモニカを吹いてみました。近くにあった楽譜は横須賀に単身赴任していたとき東京銀座のヤマハで買った思い出の『アドリブ・メロデイー付きB.G.M.のすべてベスト348』(全音)で、その中から、「魔女の宅急便」から「晴れた日に」、リード楽器なので「パリの空の下」、ヴァイオリンの「タイスの瞑想曲」、山下達郎の「クリスマス・イヴ」、ドリカムの「LOVELOVELOVE」、松田聖子の「瑠璃色の地球」と、なんでもありのミニコンサートです。鍵盤ハーモニカは息で吹く楽器なのでアーティキュレーションが表現しやすくて意外にダイナミックな音楽になります。そのお子さんは私の鍵盤ハーモニカに気づくと少しずつ寄ってきてくれて、鍵盤ハーモニカに手を添えて、頬もすり寄せて、私が楽譜をめくって次の曲を探していると「早く弾いて!」と私の手を鍵盤に持っていきます。私はその積極さに驚きました。CDやキーボードのデモを聴くときとはちがう姿です。生の音楽はやっぱりすごいものだとあらためて実感しました。
■「瑠璃色の地球」はレコード全盛期に買ったアルバム「SEIKO MATSUDA SUPREME Sound Portrait」(1986 CD:SBS/SONY32DH518)で知りました。平井夏美の曲も三枝成彰のアレンジもすばらしい。これはただ事ではないと、松田聖子の歌を聴きました。松本隆のリリックもすごくいい。その後CDで買い直してずっと聴き続けています。
■新聞のテレビ番組のページを見ていたら「ブラック・ジャック」を見つけました。あわててチャンネルを換えたけどエンディング曲でした。「ブラック・ジャック」は私の好きなアニメのひとつで、このコミックを読みたいがために漫画喫茶に通いました。彼の生き方は胸のすく思いがします。彼は“孤高の人”だけどピノ子と暮らしています。そのいきさつはさておき、と思いながらも、そのわけありのいきさつはこのアニメの文脈のひとつとなっているように思います。手塚治虫はなぜこのシチュエーションにしたのだろうと思い巡らすことがあります。テレビのエンディングもピノ子が主役です。心理学的考察をしてしまいます。

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