言葉

■9月20日の朝日新聞の「天声人語」にたいへん共感するセンテンスを見つけました。それはアメリカ合衆国の独立宣言、憲法、権利の章典の原本が修復を終わり、ブッシュ大統領が出席して公文書館の式典が催されたことにまつわる記事です。
■「独立宣言などの建国文書について米紙が興味深い言い方をしている。『米国は言葉によって、その存在を高らかに宣言した』『これらの文書がなければ、この国は存在しなかったとさえいえよう』。そして『言葉が大切なのだ』。文書を収めるケースは『神殿』と称されるらしい。あの国にとって、建国文書がいわば、『三種の神器』なのだ。」(朝日新聞「天声人語」から 2003.9.20)
■このところ、言葉の大切さ、重みを実感するエピソードが数多くクローズアップされてきています。マニフェストもそのひとつです。インフォームドコンセントも個別の指導計画もそうです。こうした言葉たちはそのひとつひとつが具体的な姿あるものや数値を扱っています。同意だけでなく合意を目指しています。そして、人と人との関係性についてもこうした言葉で扱われようとしています。でも、関係性は直接確かめることはできません。だからこそ言葉で確かめ合うものなのです。“約束”という言葉が甦る。
■小曽根真のベストアルバム『WIZARD OF OZONE』を聴いています。これほど弾き手にコントロールされたピアノはちょっとありません。知的な演奏と危うさの一歩手前のパッションがある。ソロもいいけどセッションもいい。ドラムの金属系の音がとてもいい。きれいだ。感性が納得する音だ。これを上質な再生装置で聴いたらそれだけで人生が変わってしまうかもしれない。
■今日は勤務先の養護学校で運動会がありました。午後は自由参加のレクリエーションで、私は「音楽」の前座をしました。『典子は今』(シャボン玉)、『お星さまとアリサ』、『トトロ』~『シェイク』(ショートバージョン)~『霧のロザリア』(ビニール袋)、『フロム・ア・ディスタンス』(フラップバルーン)という超ショートバージョンの「セッション」でした。これだけを一気にしてしまうと文脈も何もあったものではありませんがそこは語りでカバーしました。15分というリミットが条件の「セッション」で、こうしたオーダーにも応えることで自分のスキルアップにもなります。でも、このプログラムを決めたのはセッションの直前でした。セッションの前はいつもパニックです。セッション前のパニックが大きければ大きいほどセッションに手応えがあるのも事実なんですけどね!

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