嬰ヘ長調という調性

■今週はハードだった。睡眠時間が3~4時間の日が続いて、花粉症もあって、もう最悪だ。頭がもやもやとしている。体重はまた最低レベルになってしまった。いろいろあっておもしろいのだが…
■来週月曜日に勤務先の養護学校の卒業式があります。今年度の小学部の歌は『ビリーブ』です。他に私は卒業生入場にZoneの『シークレット・ベース』をピアノで弾くことになりました。そして、『シークレット・ベース』の譜面を見たとき、思い出したことがありました。
■『シークレット・ベース』は#が6つもある嬰へ長調という調性です。ほとんどが黒鍵です。黒鍵はオクターヴに5つしかありません。なのに#が6つということは、白鍵も1つ、わざわざ半音上げているわけです。(E→F) 弾きにくそうですが、すべての曲をこの調で弾いてしまう友人がいます。彼は建築家で音楽は独学です。たいてい楽譜を読むのではなく、耳できいた音楽を即興でアレンジして弾いてしまうのです。「どうしてこんな調で弾くのか?」ときいたところ、「ほとんど黒鍵を弾くのでまちがえにくい、弾きやすい」というのです。彼は7th(セブンス)の音を多用するジャズ風の即興です。黒鍵だけのスケール(音階)はペンタトニックだから迷ったら黒鍵を弾くだけでそれなりにきこえるのは、だから、当然か! なるほど、と思う。黒鍵を多用する音楽は独特の輝きがあります。彼のピアノにも魅了されてしまいます。
■今回、『シークレット・ベース』の譜面を見て久しく会ってない友人のちょっとおもしろいピアノの弾き方を思い出して、そうそう、これはすてきな調性なんだと自分も彼風に弾きたくなったけど、いささか時間がなさ過ぎて、弾き慣れた半音低いへ長調で弾くことにしました。6つの#を無視してコードを半音下げるだけで楽譜はそのまま使えます。基本となるコードはFとB♭、C、Dmの4つだけで、卒業生の着席できっちり終わらせるにはそのシンプルな構成が扱いやすい。メロディーは八分音符の均等割りで弾きます。なんといってもセレモニーですからね!
■そうそう、その建築家ピアニストの指は猫の指からほど遠い、棒のように伸ばして弾く指です。だけど音のコントロールは抜群です。私にはマネのできない不思議な弾き方です。
■先週、楽譜を探していてトラや帽子店の『はじめのいっぽ』という歌の楽譜が目に止まりました。おだやかなメロディーとすてきな歌詞、いつか子どもたちと歌いたい歌です。
■春一番はまだなのだろうか…

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