スケールとコード

■4月から勤務先の県立校が完全週5日制となりました。やった!“仕事”ができる!そう思ってしまいました。ウィークデーはそれこそ目の前の“仕事”に追われてまとまった“仕事”や自分の勉強をする時間がありません。本を読む時間すらないのです。先日、“仕事”の本をまとめて買ったのに必要なところをやっと参照するだけ…。土日の“仕事”は“duty”ではなく“work”ですね。どこかで“lifework”につながっているといいのだけど、どうだろう…
■この前の日曜日の朝、何気なくテレビのスイッチを入れたら『週刊ブック・レビュー』(NHK-BS)が始まるところでした。逢坂剛おすすめの1冊はラッセル・マーティンの『ベートーベンの遺髪』です。ベートーベンの遺髪の行方を追うことが歴史の頁を追うことになるという構成は想像に難くない。遺髪の行き着く先はもちろんDNA鑑定である。ストーリーはおもしろいだろう。でも、逢坂剛の語り口は知的好奇心がそのまま喋っているようで、私にはその方が気になりました。続く岸本葉子の語り口もしばし聴き入ってしまいました。そんな非日常的な空間にしばらく縁がないんだよな。そうそう、『ベートーベンの遺髪』の著者ラッセル・マーティンは『自閉症児イアンの物語』も書いています。
■少し前にディズニー映画『モンスター・インク』をみました。全編CGの画面に圧倒されていましたが、ふと気づくと音楽が不思議なメロディーを奏でていて途中から音楽ばかりきいていました。ピアノとオーケストラ、そして50年代のビッグバンドを思わせるなつかしい音です。でもピアノのソロで始まるスローテンポの冒頭がちょっとおもしろい。単音のメロディーがほんのひととき不思議な響きを作ります。響きといってもコードではありません。ジャズではモードといわれるスケール(音階)のちがいですね。
■スケールをピアノで弾こうとするとなぜかわかりにくかったのですが、ギターだとわからないなりにもどこかしら腑に落ちるものがあります。そして、ロックもクラシック音楽のスケールというパラダイス(枠組み)に組み込まれているのですね。スケールで奏でられるメロディーは図らずもコードを作り、聴く人を一気に引っ張り込むというわけ。またまたおもしろい!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です