エレキギターが呼んでいる

■近くの畑では麦の葉が青々として春風にそよいでいます。麦の作付面積はたぶん増えています。6月の麦秋が楽しみです。
■Dr. K Project(ドクターK プロジェクト)は徳武弘文が率いるバンドです。1951年生まれの彼はベンチャーズ・トリビュートを主催し、そのステージがNHKで放送されました。その番組を偶然ビデオに録画してもう何回も見ています。
■私がベンチャーズと出会ったのは1970年、中学校1年のときでした。昼食時間の校内放送ですごくごきげんな音楽を耳にして中3階の放送室に走って曲名をたずねたところ、それがベンチャーズの『10番街の殺人』でした。エレキギターとの出会いでした。のちに放送委員となってからは自分の好みで『10 番街の殺人』ばかりかけていました。
■でも、エレキギターを実際に触ったのは30年後のこの3月12日のことでした。アンプにつなぎませんでしたが、ハンドメイドのエレキはネックの感触もよくてボディもよく響きました。
■音楽療法士の大滝昌之はセッションにエレキギターを使います。彼はコードだけでなくベースや単音を巧みに弾き分けて1つ1つの音を意図通りコントロールしています。あるときはクライアントの太鼓の音に寄り添い意味付けをしてクライアントの全人格をあるがままに認め、あるときは間をおいてクライアントの主体的な働きかけを促し、あるときは対等のやりとりを求めて思い切って歩み寄る…それはマジックといえるかも知れません。エレキギターはそれに応え得る楽器です。
■ベンチャーズ・トリビュートのビデオを毎日見るようになりました。番組の進行役萩原健太はこんなことを言っています。「もしかしたら今本物のベンチャーズを観に行くよりもベンチャーズらしい音がたくさん今日のステージにつまっていたんじゃないかと思います…」 そうなんです。私はこの番組を録画してベンチャーズのCDをすぐレンタルしましたが、この番組ほどの魅力は感じませんでした。どうしてなんだろう…。Dr.K Projectの音はたいへん洗練されています。楽器のポテンシャルも飛躍的に向上しているはずです。演奏テクニックも開発が進んで、ベンチャーズの頃のテクニックはもう当たり前のものとしてプレイヤーの体の一部となっていることでしょう。そんな彼らがベンチャーズのもっともベンチャーズらしい音を浮き彫りにしていてもおかしくありません。私もオリジナルより魅力を感じています。
■先月末、B’zの松本孝弘のソロ・アルバム『華』が出ました。「ミュージック・ステーション」のテーマソング、胡弓との競演、『ロミオとジュリエット』、ジミ・ヘンドリックスのカヴァー、ジャズギターといろんな曲が入っています。洗練されたテクニックと音、篠崎ストリングスのバックも演奏のクオリティーを高いものにしています。この1枚でエレキギターの多彩な表現が楽しめる!
■エレキギターからバイオリンに“転向”したオーケストラ仲間がいますが、私は逆の道をたどるのかも知れない。1週間前、椎間板ヘルニアが私から自由を奪って、人生、やりたいことはやっておこうと思った次第…

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