D・ケネディ『ビッグ・ピクチャー』

■このゴールデンウィークに買った本で、久々に読書に没頭した休日となりました。(新潮文庫)
■写真が好きな私には撮影から現像、焼付、そして作品にまつわる記述がこたえられない本です。また、登場するパソコンとプリンタ、IBMのThinkPadとCanonの携帯インクジェットプリンタという組み合わせは私がふだん使っているシステムと同じで、これも親近感があります。
■ストーリーは、一流法律事務所に勤める弁護士がさまざまないきさつからフォトグクラファーになるというもので、もちろん、これはまだ読んでないあなたにミステリーを紐解くおもしろさを残しておきたいためのほどほどの紹介ですが、安定した高収入の仕事を辞めて自分の感性と技術で作品を作っていくフォトグラファーになるという設定は“絵心”をいだいたことのある人ならぐっと惹かれるところではないでしょうか。写真は私にとって脇役以上の配役です。
■「あとがき」にもありますが、この本は、主人公が犯した殺人という罪がいつどこでどのように報いを受けるのかがもの足りなく、読んでいて腑に落ちないところがあります。

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