音楽、ということ(99)

■音楽、ということ
音楽療法は私にとってライフワークかも知れません。いちばん気になることなのです。養護学校に異動希望を出したのも音楽療法を活かしやすい場を求めてのことです。
私が求める音楽療法は、人が音楽に合わせるのではなく、音楽が人に合わせるスタイルです。
大阪の街のピアノの先生、北村智恵さんの公開レッスンで出会った言葉が今も心に焼き付いています。

「音楽とは自分自身を語ること。
音楽とは自分自身と語ること。
音楽(教育)とは語るべき自分をつくり、もたせ、守らせること。
音楽など芸術は人が幸福に生きていけるための感性を養う手段。」

北村智恵さんの公開レッスンは15年くらい前のことだったように覚えています。以来、北村さんのこの言葉は私の座右の銘となっています。

■音楽運動療法との出会い
2年くらい前、NHKテレビで「トモ君がしゃべった~音楽運動療法の挑戦」という番組を見て、自分が求めている音楽療法はこれだと思いました。大阪芸術大学で教えてみえる野田燎さんの実践を2年間にわたって記録した感動的な番組でした。
音楽が人に合わせるということから、岐阜県音楽療法研究所の研究員、菅田文子さんのホームページはいちばん共感するサイトでしたが、いつのまにかなくなってしまいました。彼女のサイトはダウンロードして保存してあるとはいうものの、残念でなりません。岐阜県音楽療法研究所もホームページを開設しています。

■99年夏に読んだ次の本はインパクトの強いものでした。
◇『音楽療法士のしごと』生野里花著(春秋社1998)
音楽と人との理想の関わりを求める著者の姿は感動的です。音楽の力を感じます。
◇『音楽療法のための即興演奏ハンドブック』若尾裕・岡崎香奈著(音楽之友社1996)
文字通りの具体的な内容です。音楽療法のためでなくてもすごくおもしろい読みものとなっています。モードで弾く、というあたりはジャズの「教本」といった感じです。

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