心躍る経験がある授業

ここしばらく確定申告の説明会のスライド資料を見ていたのですがさっぱりわからないので自分なりに国税庁などのサイトを見て申告書のフォーマットに数字を打ち込みを始めました。すると全体像がわかってきてほどなく一段落しました。パソコンの個々の処理画面が並ぶ資料は単に詳しいだけでは「木を見て森を見ない」状態に陥ってしまいます。木も森も見てふわっとしたところから意味や構造を見つけていくのはこんなことでも楽しい。それはとても感覚的だ。

確定申告の前は初任者研修で担当している特別支援学校の先生の研究授業の準備に自分がどっぷりはまっていました。指導案は授業者の意図が記述されているはずですがどこまで書き切っているといえるのか。そこで使われている言葉は授業者の言葉なのか。子どもたち一人ひとりの姿が素のまま浮かんできているだろうか。子どもが生き生きと描かれているだろうか。そもそも授業の意味について授業者は自分が納得できる言葉を持っているのだろうか。こうして書くと問い詰めているようですが授業準備はとても面白いものでした。目の前で起こっているのはどういうことなのだろう、これは何なのだろうと言葉を見つけていく作業でした。このプロセスは多分に現象学の発想が生きているように思っています。「現象記述」「現象学的還元」「想像自由変容」から「本質直観」という現象学の研究方法(吉田)のほんの真似事であったとしても一定の手応えがあったと考えています。今回のキーワードをひとつ取り上げるならそれは「心躍る」です。授業で子どもも先生も「楽しさ」を通り抜けて「心躍る」経験を生きてほしいと願いを込めました。

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