「差出人は紫式部」

横長のゴム印の赤い文字に「差出人は紫式部」とある郵便物が届きました。中身はE・バイロイター著、山城順訳「ディアコニー ドイツ・キリスト教社会福祉の歴史」(ゆるり書房 2007)です。長崎ウエスレヤン大学教授(当時)山城順先生のホームページ「パルーシアワールド」を初めて訪れたのは2005年の初夏、障害学分野の調べものをしていてのことでした。私が検索したキーワードは「福子」でした。「現代社会とキリスト教」と題されたページには病や障害、癒しなどについてキリスト教の枠を超えて記されていました。記述は歴史や文学と広く、深きにわたるものでした。それからしばらくすると「パルーシアワールド」は閲覧できなくなっていました。記述内容が個人情報の扱いに疑義があるとの指摘があったとか。その後再掲された文書は割愛されたのか4分の3くらいの分量のように思いましたが、キリスト教の考え方が社会のあり様のベースになっている欧米の状況を考えるときに欠かせない示唆を与えてくれるように思いました。今日届いた「ディアコニー ドイツ・キリスト教社会福祉の歴史」は宗教改革以前から1982年当時までのキリスト教社会福祉について書かれてあってたいへん興味深い内容です。読み易い本ではありませんが障害や病気の人たちと社会のあり様を考える時、何かしらの示唆があるように思います。

「差出人は紫式部」というのは古本検索サイト・スーパー源氏の加盟店がゆうメール割引サービスを利用して本を送るときの“記号”のようです。

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