日別アーカイブ: 2012-05-19

フィッシャー=ディースカウの「詩人の恋」

朝、ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ死去のニュースに釘付けになりました。少し前に彼が歌うシューマンの歌曲集をCDで買い直したところです。私がドイツリートを初めてそれとして聴いたのは高校1年のとき、彼が歌うシューマンの歌曲集「詩人の恋」の「美しい五月に」でした。それまで聴いたことのないような不安感のあるピアノ伴奏と自在に音が高低を行き来するバリトンは今なお新鮮です。この頃はあらためて今の歌手を聴かなくなってしまって、フィッシャー=ディースカウやペーター・シュライヤーは今も聴き続けています。今朝の訃報はひとつの時代が終わったかのような印象です。
今日からミュージック・ケア初級総合研修三重会場が始まりました。今回は13人が受講します。午後は宮本啓子先生の理論の講義でいつもながら圧巻ですが、今日はひとつひとつの言葉がすっと自分の中に入ってくるようでした。ミュージック・ケアに携わっていることに大きな喜びと責任をあらためて実感しました。受講生のみなさんがそれぞれの分野でミュージック・ケアの目指すところを実現してくれることを心から願い、応援していきたい。
昨夜のNHK「ナビゲーション」は「親の精神疾患・人に言えず孤立する子ども達」でした。明日は三重子どものこころネットワークの第4回会議です。サブテーマは「親の養育上の困難とその理解」です。このタイミングである意味マイナーにもかかわらず共通するテーマが取り上げられたのは単なる偶然ではないと思います。広く知られてはいないが当事者は深く悩み、迷っている。メンタルヘルスは今後子どもを含めてさらに社会問題化するのではないでしょうか。